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IPO2019年5月30日

新規上場紹介 ヤシマキザイ 6月26日 東証2部 鉄道関連製品の卸売が柱

ヤシマキザイ(7677)が6月26日、東証2部に新規上場する。

鉄道車両製品を全国の鉄道事業者各社などに販売しているほか、鉄道業界以外に電子部品などを販売している。

1948年(昭和23年)の創業以来、旧日本国有鉄道(現JR各社)と取引を行っており、初期の段階は旧国鉄の保有するディーゼル機関車用の内燃機関部品を主な商材に、日本各地の旧国鉄の管理局と取引を深めると同時に、北海道から九州まで全国に拠点展開を図ってきた。現在では、内燃機関部品のみならず鉄道車両用電気品や車体用品、車載品、さらにコネクタ・電子部品などの販売を行っている。

主要な仕入先との連携を深め、発変電設備や鉄道用システムの取り扱いも行い、鉄道事業者との取引のみならず鉄道車両メーカー、鉄道車両用電気品メーカー、信号メーカー、機械メーカー、工事会社などに対して鉄道にかかわるさまざまな商材を販売している。

JR各社をはじめする鉄道事業者や鉄道用製品メーカーなどの販売先に対して、現場に密接した営業対応を行う中で販売先の商材情報を取得し、その需要に対して安定的供給を図っている。そのため、常時4,000点以上の商材を在庫保有するストック機能を有し、電機メーカーなどの販売代理店として主要仕入先とは緊密な連携を維持している。

海外では、中国の高速鉄道網の拡充にともない、上海市に現地法人を2004年に設立。鉄道車両メーカーで売上高が世界最大の「中国中車」への販売を中心に展開している。また、インドネシア、フィリピン、ベトナム、インドなどにも拠点を置いている。海外の中で特に東南アジア圏、欧州ではイギリスとイタリアを注力先としている。

国内の経年車両を海外に譲渡する動きが近年増えている。譲渡を受けた海外の国では車両基地の整備に伴う検査設備などや車両の補修部品などを購入する必要があり、こうしたニーズに対応して受注獲得を目指す。

鉄道事業以外の一般事業は産業機器メーカー、自動車メーカー、業務用機器通販事業などを販売先として、コネクタ・電子部品を主な商材として扱っている。また、海外の火力発電所用の補修・改造用品や各種ハーネス加工品、電磁ユニットなどのパワーデバイス、微少な気泡を含む水発生装置なども取り扱っている。

20年3月期の鉄道事業は、前期が好調だったサプライヤー向け新車部品や海外向けの設備品大型特需案件などの反動で売上高は前期比1.4%減、発変電設備およびシステム分野の大型特需案件は利益率が低い見込みで、売上総利益は同8.4%減の予想。一方、売上高で全体の約12%を占める一般事業は前期に比べて売上高、売上総利益ともに約20%増加する予想。

概要

●事業内容=鉄道関連製品、産業用電子部品などの卸売業
●本社=東京都中央区日本橋兜町6-5
●代表者=高田一昭代表取締役社長
●設立=1948年10月
●上場前資本金=9,990万円
●発行済み株式数=288万株(上場時)
●筆頭株主=佐藤泰子(上場前18.15%)
●公募株式数=25万株
●売出株式数=55万1,000株(このほかオーバーアロットメントで12万株)
●仮条件=6月6日に決定
●ブックビル期間=6月10日から14日まで
●引受証券=野村(主幹事)、SMBC日興、みずほ、三菱UFJモルガン・スタンレー、エース、SBI

業績推移(連結)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2018.3 33,499 533 124.32 15
2019.3 37,014 756 185.80 25
2020.3(予) 37,342 600 144.31 25
※単位100万円、1株利益、配当は円

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