TOP  NSJアップデート  IPO  新規上場紹介 SHINKO 独立系生かしたIT保守サービス
IPO2023年2月21日

新規上場紹介 SHINKO 独立系生かしたIT保守サービス

SHINKO(7120)が3月22日、スタンダードに新規上場する。

保守サービス、ソリューション、人材サービスの3事業を柱にIT機器の保守、導入設計、設置展開サービスを手掛けている。

このうち、保守サービスは1953年に創業した同社の前身、新興印刷電信サービスステーション以来の祖業。当時はテレプリンターの保守を行っていたが、現在は病院や診療所に導入されているPHCHD(6523・P)の電子カルテシステム、レセプトコンピュータ、調剤薬局に導入されている電子薬歴システムなど約3万5,000件の保守契約を提供。独立系の保守会社であることが強みで、PHC以外の機器の保守サービスも委託されている。緊急対応の場合、非IT機器も含めて24時間365日オンサイトサービス(出張修理サービス)を実施。全国60超の拠点からエンジニアが顧客の元へ駆けつける。また、テクニカルセンターを設置し、コールセンターやヘルプデスク業務などの体制もある。

ソリューション事業は売上高の55%を占める主力事業。医療機関、福祉施設、一般企業、官公庁向けにシステムの設計、構築、設置工事、展開管理などICTサービスを提供。顧客の要望に合わせた機器の提案、販売をする。日本電気(6701・P)KDDI(9433・P)などの大手企業との協業で、ネットワーク機器やPC関連の設定サービスを実施。このほか大手総合重工業メーカーとの協業による自動倉庫システムサービスなど様々なサービスメニューを展開している。本社とテクニカルセンターで全国をマネジメントし、同一品質のサービスとなっている。

人材サービス事業はIT機器の保守、点検、修理を行うカスタマエンジニアやシステムエンジニアを派遣。日本電気の子会社やKDDIグループなどが主要取引先で、派遣人員数は順調に増加している。

これら3事業のシナジーを生かし、顧客の情報収集、ネットワークの設計・構築、運用管理までワンストップで提供可能。保守サービス提供先から人材派遣要請が来るなど新たなビジネスが生まれている。保守サービスと人材サービス事業はストック型のビジネスで、PHC、日本電気、KDDIなど長年にわたる安定した顧客基盤を築いている。

2023年3月期の業績は売上高150億9,000万円(前期比8.7%増)、営業利益6億5,300万円(同7.9%増を見込んでいる。(HS)

概要

●事業内容=IT機器などの保守・販売および人材派遣
●本社=東京都台東区浅草橋5-20-8
●代表者=福留泰蔵代表取締役社長
●設立=2014年5月
●上場前資本金=1億円
●発行済み株式数=179万4,000株(上場時)
●筆頭株主=株式会社ヒューマンサービス(上場前63.63%)
●公募株式数=8万株
●売出株式数=79万4,000株(ほかにオーバーアロットメントで13万1,100株)
●仮条件=3月3日に決定
●ブックビル期間=3月6日から10日まで
●引受証券=大和(主幹事)、SBI、松井、楽天、マネックス、丸三、あかつき

業績推移(連結)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2021.3 12,684 477 50.22 5
2022.3 13,886 612 247.10 5
2023.3(予) 15,090 661 246.04 70
※単位100万円、1株利益・配当は円

関連記事