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コラム2021年10月4日

相場の福の神 真の成長企業はコレだ! (第57回) LAホールディングス(2986・JQ)

業績絶好調、今期上ブレ期待「大」

まいど!「相場の福の神」こと藤本誠之です。年間300社を超える上場企業のトップにインタビューを行っていますが、本連載では、その中から厳選した「真の成長企業」をご紹介していきます。

東京都港区の浜松町駅近くに本社を置くLAホールディングス(2986・JQ)は、新築不動産販売から再生不動産販売、不動産賃貸を手掛ける不動産関連企業の持ち株会社です。

特長は「新築」「再生」「賃貸」と3つの不動産ビジネスを上手く組み合わせて事業展開を行っていること。不動産市況に左右されにくく、安定的な高成長・高収益ビジネスを展開しています。

高収益を実現する“3本の矢”

特に賃貸に関しては安定的なストック型の収益となっています。ヘルスケア施設、オフィス、商業施設、レジデンシャルホテルなどをバランスよく保有。主力のヘルスケア施設は約4割と賃貸ポートフォリオの中で最大で、今後、需要拡大が想定されるホスピス住宅などを20年以上の長期固定賃料で賃貸しています。2021年6月末時点で約87億円の賃貸資産ポートフォリオを持ち、約1.74億円の売上総利益があります。この賃貸ポートフォリオを増やすことによって、安定収益を拡大し続けています。
新築に関しては、テレワーク対応型の賃貸レジデンスや、都心部繁華街の高地価の地域に、2~3階建ての商業不動産を多く手掛けています。19年に業務提携を締結したAMGホールディングス(8891・2部)グループとの開発プロジェクトが始動しています。第1号案件の都市型商業ビル「A*G 下高井戸」(世田谷区)、第2号案件の都市型商業ビル「A*G SAKAE」(名古屋市中区)が現在進行中です。

再生不動産では1億~2億円程度の高額マンションを改装して販売しています。東京都心部かつ駅近で、最低100平方メートルを超える大型物件です。数千万円程度のマンションは多くの企業が手掛けていますが、億を超える高額物件は同社の独断場、ブルーオーシャンの高収益ビジネスです。

業績絶好調、社会的責任も意識

21年12月期は売上高で前期比29%増、営業利益で87%増と、大幅な増収・増益を予想。そして、元々下期に利益が偏重する傾向が強いのに上半期は過去最高売上・利益をたたき出し、営業利益については通期に対する進捗率が72%と、業績は絶好調な状況です。

また、先日、子会社であるラ・アトレは、佐賀銀行を引受人とするSDGs私募債を発行しました。佐賀銀行へ支払う手数料の一部が福岡市立内浜小学校に寄付されるというもの。昨今、機関投資家などが強く意識しているESG(環境・社会・ガバナンス)・SDGs(持続可能な開発目標)についても、より一層推進していく姿勢を見せています。

(福の神ポイント) LAホールディングスは、新築・再生・賃貸と3分野で、収益力の高い案件だけを取り扱う“山椒は小粒でもぴりりと辛い”高収益・安定成長を実現している不動産企業です。億ション再生、都心部での低層商業ビル、ホスピス住宅など、他社があまり手掛けないブルーオーシャンな案件で成長を続けてきています。

株価指標面も、予想PERが約4倍、予想配当利回り5%超と超割安な状況ですので、中・長期投資でじっくり応援したい企業です。

なお、同社は11月17日に、日本証券新聞社が主催する個人投資家向けセミナーに登壇する予定です。私も参加しますので、読者の皆さんは是非、LAホールディングスの成長のカギを直接、感じ取ってください。詳細は後日、日本証券新聞のウェブサイトなどでお知らせいたします。

藤本誠之(ふじもとのぶゆき)=ラジオNIKKEIなど各種メディアでおなじみの証券アナリスト。財産ネット企業調査部長。阪神タイガースファン。オールアバウト株式ガイド。

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