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コラム2019年11月8日

竹中三佳の株Catch one’s eye Part.298 液体ミルク解禁、災害時の活用も

制度改正により、今春から日本でも液体ミルクの製造・販売が解禁されました。以前から海外赴任経験者よりその利便性の高さを聞いていましたが、先日実際に利用してみてビックリ。お湯を沸かしてかき混ぜる必要も、冷ます手間も、洗い物もなく、哺乳瓶にミルクを移すだけで完成。外出時に子供がぐずり始めたのですが、即座にミルクをあげることができ、事なきを得ました。最近では高速のサービスエリアや、駅ナカの売店でも見かけるようになり、子連れ遠出の強い味方となっています。

さらに、先日の台風時に停電に見舞われた友人が「避難所ではなかなか授乳がしにくく、持参した液体ミルクが重宝した」とSNS(交流サイト)に上げていましたが、常温保存で半年~1年の消費期限を持つ液体ミルクは、日常使いだけでなく、災害時の備蓄物資としての活躍が期待され、自治体での購入の動きも加速しているそうです。

とはいえ現時点で参入しているのは、江崎グリコ(2206)(アイクレオ赤ちゃんミルク125ミリリットル)と明治(明治HD、2269)(ほほえみらくらくミルク240ミリリットル)の2企業のみ。雪印メグミルク(2270)が参入を表明していますが、その他メーカーは開発検討中としています。友人たちからは、参入企業増加によるサイズ展開や、現在一部取り扱いとなっているコンビニでの全国販売、そして粉ミルクに比べて割高な価格の引き下げなどに期待が集まっていました。

液体ミルク国内初販売となった江崎グリコは、当初4カ月で予想の3倍の売り上げを、明治は発売前の計画の2倍の売り上げを記録。今回日経トレンディ2019年の「ヒット商品ベスト30」に液体ミルクが選出されるなど、さらなる認知度上昇に伴う市場活性化が期待される中で、どのメーカーが新市場の雄となるのか注目しています。

竹中三佳さんのプロフィール

タレント、リポーター、モデル。ホリプロアナウンス室所属。明るく誠実でファッショナブルなキャラクターでTVやラジオ、CMなどで活躍。

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