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コラム2020年2月21日

竹中三佳の株Catch one’s eye Part.311 国内初! 公道で自動運転バス実用化

私の出生地、長崎県五島市(五島列島)では、高齢化が進み年々買い物弱者が増加しています。かくいう祖父も一昨年に免許を返納し、病院やスーパーに気軽に行くことが出来なくなったため、今では要件をためてからヘルパーさんにお願いしているそうです。

そんな中、茨城県境町が、SBドライブ(ソフトバンクグループ、9984)と、マクニカ(マクニカ・富士エレホールディングス、3132)の協力のもと、ハンドルのない自律走行バスを4月より定時運行すると発表しました。国内初の自治体による公道での自律走行バス実用化となり、SBドライブが、バスの周囲や車両の中を遠隔から監視できるほか、緊急時には遠隔操作でバスを操作することもできる運行管理システム
Dispatcher」の提供を、マクニカが各種センサーの取り付けや車両整備などの技術支援を行うそうです。運行ルートは町内の医療施設や郵便局、学校、銀行などを結ぶ片道2.5キロメートル区間の往復が予定され、乗車賃は無料。

橋本町長は自律運転バスを「横に動くエレベーター」と形容し、「エレベーターも当初は操作、案内をする人がいたが、今では無人で行きたい階へ行ける乗り物となった。自動運転バスも同じで、今は人が必要だが、やがて無人で利用できる乗り物になる」と発言。また、「エレベーターのほとんどが無料のように、自律運転バス料金も運賃を課す方法だけでなく、移動によって発生する利潤から新しいビジネスモデルを考えられるような環境や仕組みが必要」と重ねたそうです。

これまでに様々な自動運転の実証実験が行われてきた中で、ついに公共自律走行バスの実用化。茨城県境町は4月以降トラブルなく運行し、高齢化の進む日本での急務となる「自動運転サービス導入」のモデルケースとなり得るのか、注目しています。

竹中三佳さんのプロフィール

タレント、リポーター、モデル。ホリプロアナウンス室所属。明るく誠実でファッショナブルなキャラクターでTVやラジオ、CMなどで活躍。

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