先日、既に社員のうち約9割がテレワークのZホールディングス(4689)傘下のヤフーが、9割に上る『在宅勤務でも業務への影響が「なかった」「向上した」』とのアンケート結果を受け、4月より正社員に加え、契約社員、嘱託社員を含む全国約8,000人の居住場所制限を撤廃し、国内ならばどこに居住することも認めると発表しました。

さらにテレワークを充実させるべく、特急や飛行機、高速バスでの出社を認め、従来は片道6,500円/月15万円までとしていた交通費の支給については片道の上限を撤廃、働く環境を整備するための「どこでもオフィス手当」を1,000円増額の5,000円とし、通信費補助5,000円と合わせて毎月最大1万円を補助、希望者には業務PCとは別にタブレット端末の貸与などに加え、1人当たり月5,000円までの社員間の懇親会の飲食費用補助など、希薄になりがちなコミュニケーションの活性化具体策も盛り込まれた施策が打ち出されました。

会社員は定時にオフィスで働くのが当たり前。だから都心の狭く割高な家賃の家に住み、満員電車に揺られ出勤する、育児や介護で時短勤務になるのは仕方がない。と疑う余地すらなかったこれまでの概念が覆される新しい働き方の誕生と今後の可能性に、胸が高鳴りました。

今回の社内制度拡充で社員のウェルビーイング(幸福)の向上とともに、居住地域に左右されない優秀な人材の採用を目指すとするヤフー。人材獲得競争で優位に立つだけでなく、社員のモチベーションや創造性を高め、業績につなげることが出来るのか。ほかのIT企業への波及とともに注目しています。