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インタビュー2023年11月30日

億り人Zeppy井村俊哉が聞く!!〈第12回〉井村氏×JIA 白岩直人代表取締役

驚愕の中計、実現の可能性を検証

3年後に純利益10倍、配当性向20%以上

すご腕個人投資家で“億り人”の井村俊哉氏が上場企業トップに斬り込む本企画。今回のお相手はジャパンインベストメントアドバイザー(JIA、7172・P)白岩直人代表取締役。今年7月末に公表した中期経営計画について井村氏が直撃した。その一部を抜粋して紹介する。

井村:今期の当期純利益の予想値が24億円のところを、最終年度(2026年度)で10倍の250億円、しかも配当性向20%以上という計画。マーケットは半信半疑に見ているところもあると思う。

白岩:(20年10月に旧マザーズ市場から)1部市場に鞍替えする際に中期計画を公表するつもりだったが、コロナ禍で市場環境が変わり、あまりにも不確定要因が多過ぎて公表することができなかった。やっと底が見えてきたところで「もう1回ちゃんと作って出そうじゃないか」という話をして、今回発表させていただいた。ちゃんと根拠のある積み上げを行っているので、単なる努力目標ではない。

井村:今の事業構成で言うと、ほとんどがオペレーティングリースの売り上げになっている。26年度は売上高694億円のうち70%を引き続きオペレーティングリースで作っていくということだが、純利益はどう考えているか。

白岩:利益も同様に大体オペレーティングリースが7割、その他事業が3割とみている。

井村:KPIで商品出資金販売額は「26年度に1,500億円」とあるが、実際に売り上げとして計上されるのは商品出資金販売額に対する手数料率が大体15%ぐらいだと認識している。1,500億円の15%は225億円、(オペレーティングリース事業の売り上げ見込みである)500億円には遠く及ばない。

白岩:商品出資金販売がもたらす売上高は225億円だが、それ以外に、例えばビジネスジェットやヘリコプターなどを使った新しい金融商品を作っていこうと考えている。われわれとしてはオペレーティングリースとは違うカテゴリーに入れており、今までのオペレーティングリースとは違う商品、あるいは違う投資家層に売っていくことを想定している。

井村:商流も全く違うものなのか。商材が違うだけで同じことをするのかと思っていたが…。

白岩:一部かぶる部分はあると思うが、機体の価格が全然違うので、そういった意味ではユーザーも変わってくる。

井村:「商品出資金販売額1,500億円」の中にビジネスジェットやヘリコプターは。

白岩:入っていない。1,500億円というのは、航空機・船舶・コンテナ、現在の3つの主力商品での売り上げとなる。

井村:では、商品出資金販売以外のオペレーティングリース事業の売り上げというのは。

白岩:最近はトレーディングに力を入れている。われわれはエアバスと合弁会社を作っており、直接会話ができる立場にある。したがって、リース付きの機体、あるいは「これ航空会社にリースするから買わない?」という話が入ってくる。これを海外のリース会社へ直接売却する…といった流れだ。

それから一機売り。日本の投資家に対して、TK(匿名組合出資)の形態を組まずに丸ごと売ってしまう。転売に近い。ここをもう少し増やしていこうと。そして航空機の売却先や新たなリース先を探してくることをリマーケティングと呼んでいるが、機体数、あるいは物件数が増えれば、このリマーケティングフィーの金額も増えてくる。

井村:挙げていただいた中で、「一番確度が高くて自信がある」「額としても大きく取れそう」みたいなものは。

白岩:内訳までは申し上げられないが…確実性で言ったら「トレーティング」、それから「一機売り」は既にやっているので、これを増やすことで拡大していける。
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井村氏はさらに、中計で掲げた数字の根拠を掘り下げていく。また「航空機依存からの脱却」「次期中核事業」などについても語られた。白岩社長と井村氏の対談、続きは動画でお楽しみいただけます。詳しくは「日本証券新聞公式Digital版」をご覧ください。