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IPO2020年2月18日

新規上場紹介 ミクリード 3月16日、マザーズ 中小飲食店に食材を販売

ミクリード(7687)が3月16日、マザーズに新規上場する。

個人経営の居酒屋を中心とした中小飲食店に業務用食材などの企画・販売を行っている。顧客は全国で年間1万店舗を超える。

1995年に、ミスミグループ本社の多角化事業の一環としてフード事業を開始したのが始まり。2012年に株式を譲受したカクヤス(7686・2部)によって会社が設立された。カクヤスの親会社となったSKYグループホールディングスが筆頭株主(47.22%保有)。事業提携している国分グループ本社が36.11%、トーホー(8142)が9.26%の株式を保有している(いずれも上場前)。

肉・魚・野菜・串・揚物・デザートなど4,000点の商品を即日出荷できる体制を敷いている。一部地域を除いて翌日には店舗へ届くことから顧客の仕入れにかかわる手間削減に寄与している。中小飲食店で使用する量に合わせた小パックやバラ凍結、シート入りパック販売も顧客からの評価が高く、食材ロス削減に貢献している。

顧客の飲食店は土・日・祝日でも営業していることで、同社では365日受注・出荷ができる販売体制を敷いている。また、飲食店が閉店後に足りない食材を発注できるように受注センターは深夜2時まで電話で注文を受ける体制となっているほか、FAX、WEBでは24時間注文を受けている。1,000社のメーカーから商品の供給を受け、各メーカーにおける品質管理や同社倉庫における賞味期限管理を含めた在庫管理の徹底で、安心・安全な商品を顧客に届けている。

同社では、①魅力的なWEBサイトによる集客力向上、②顧客にとって利便性の高い商品・サービスの提供、③安心・安全な商品の供給保証―を柱に事業成長を目指す。

同社は営業マンを持たない通信販売企業。新規顧客獲得は同社のEC(電子商取引)サイトやカタログで多くの潜在顧客を集客できるかがカギとなる。

19年3月期に大規模なシステム投資を行いECサイトをリニューアル。顧客に使いやすく、検索エンジンでより上位に表示されやすいECサイトを保持している。同じく19年3月期からはクレジットカード決済と代引き決済を導入。新規顧客獲得におけるWEB経由は20年3月期は8割を超えており、新規顧客店舗数は20年3月期第3四半期で前年同期比22%増となっている。

なお、カクヤスへの販売高が売上高全体に占める比率は18年3月期が21.5%、19年3月期が19.7%となっている。また、大口代理店1社との契約を見直したため、20年3月期について5,000万円程度の売上高減少が見込まれる。

概要

●事業内容=飲食店向け業務用食材などの企画・販売
●本社=東京都中央区日本橋2-16-13
●代表者=片山礼子代表取締役社長
●設立=2012年11月
●上場前資本金=5,000万円
●発行済み株式数=205万株(上場時)
●筆頭株主=SKYグループホールディングス(上場前47.22%)
●公募株式数=5万株
●売出株式数=88万2,000株(ほかにオーバーアロットメントによる売出が13万9,800株)
●仮条件=2月25日に決定
●ブックビル期間=2月27日から3月4日まで
●引受証券=みずほ(主幹事)、大和、三菱UFJモルガン・スタンレー、SBI、マネックス、岡三、エース

業績推移(単体)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2018.3 4,038 106 17.49 4.47
2019.3 4,061 141 55.20 11.04
2020.3(予) 4,202 162 58.93 11.80
※単位100万円、1株利益は円

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