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IPO2019年11月18日

新規上場紹介 メドレー 12月12日、マザーズ 医療分野で人材採用システムなど展開

メドレー(4480)が12月12日、マザーズに新規上場する。

医療ヘルスケア領域の事業所向けに成果報酬型の人材採用システム「ジョブメドレー」を運用している。

医療ヘルスケア領域での人材紹介サービスは一般的に、紹介事業者が求職者と電話または対面によりヒアリングした上でさまざまな事業所を紹介。事業所との面接設定や内定時の採用条件調整といった業務を行う。これに対してジョブメドレーでは、求職者側が自ら絞り込んだ条件のもと求人情報を閲覧し、興味のある求人事業所に直接応募した後に面接に向けたコミュニケーションを取るように設計している。つまり、求人事業者と求職者がジョブメドレーのサイト上で完結できる。

この結果、人的コストを省き、インターネット上で採用を完結するという低コスト構造を実現。採用成功時の成果報酬を低単価に抑えることができている。

約700万人の医療ヘルスケア領域の労働従事者のうち、約3割を医師・看護師・薬剤師が占め、これらの職種については人材紹介サービス企業の競合が激しい。これに対して、医療事務、保育士、歯科助手・歯科衛生士、介護職・ヘルパーなどでは大規模な企業による参入が多くなく、ジョブメドレーではこれらの職種も含めて幅広く求人を取り扱っている。

これにより、多数の顧客事業所を獲得。医療ヘルスケア領域の事業所65.9万事業所の約27%に相当する17.5万事業所がジョブメドレーの顧客になっている。また、幅広い職種の従事者が登録。サービス提供開始以降の累計登録会員数は2019年9月末時点で53.3万人に達している。

人材プラットフォーム事業での顧客事業所基盤を活用して、医療機関向けのSaaS(ネットワーク経由でのソフトウエア提供)として、16年2月からクラウド診療支援システム「CLINICS」を提供している。オンライン診療システム「CLINICSオンライン診療」のほか、クラウド型電子カルテ「CLINICSカルテ」、予約管理システム「CLINIC予約」と機能拡張を図り、顧客事業所当たりの売上高増大に取り組んでいる。また、患者やその家族に向けて医療情報を提供するメディアサービスとして「MEDLEY」を15年から運営・提供している。

ほかに、新規開発サービスとして介護施設検索サイト「介護のほんね」を運営している。

概要

●事業内容=人材プラットフォーム事業、医療プラットフォーム事業
●本社=東京都港区六本木3-2-1
●代表者=瀧口浩平代表取締役社長
●設立=2009年6月
●上場前資本金=5,000万円
●発行済み株式数=2,762万4,400株(上場時)
●筆頭株主=瀧口浩平(上場前21.76%)
●公募株式数=253万株
●売出株式数=1,123万株(ほかにオーバーアロットメントによる売出が206万4,000株)
●仮条件=11月26日に決定
●ブックビル期間=11月27日から12月3日まで
●引受証券=大和(主幹事)、みずほ、三菱UFJモルガン・スタンレー、クレディ・スイス

業績推移(連結)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2017.1 1,712 38 1.41
2018.1 2,933 ▲87 ▲5.88
2019.10(予) 4,677 81 ▲16.21
※単位100万円、1株利益は円 ▲は赤字
2017.12、2018.12は単体

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