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IPO2020年3月10日

新規上場紹介 松屋アールアンドディ 4月6日、マザーズ 血圧計腕帯などを製造

松屋アールアンドディ(7317)が4月6日、マザーズに新規上場する。

自動車の安全装置(エアバッグ・シートベルト)を生産する自動縫製機の製造・販売を行う「縫製自動機事業」、血圧計腕帯、カーシートカバー、エアバッグの製造・販売を行う「縫製品事業」の2つの事業を展開している。

縫製自動機事業は、会社設立時はアパレル用簡易自動機の開発・製造・販売を行っていたが、自動車の安全装置に関する自動機に事業を転換。裁断から縫製まで全工程をカバーする幅広い製品を開発してきた。同様の自動機を提供している企業は少ないほか、各工程の自動機を顧客の要望に合わせて提供できることが強み。現在は自動車の安全装置のみならず、アパレル・航空機分野などあらゆる縫製の自動化・省人化・省熟化を推進することを目的に、顧客の要望に合わせた電子プログラミングといった縫製自動機・レーザー裁断機などの開発・製造・販売を行っている。

縫製品事業の製品は顧客からの要求に沿って受注生産するため在庫を抱えるリスクが低い上に、顧客の内示に基づいた生産計画を立てることで効率的に稼働させることが可能になっている。縫製品はベトナムでの製造が中心。自社設計による縫製自動機を用いた生産ラインを活用している。

血圧計腕帯を納入するオムロングループに対する売上高は2019年3月期で全体の26.9%。中国への半製品の供給を加えるとオムロングループに対する売上高は40.0%を占める。特定顧客への取引依存度を引き下げるべく、顧客基盤の拡大に努めている。

20年3月期は売上高81億4,000万円(前期比8.3%増)、営業利益3億3,100万円(同83.7%増)の予想。縫製自動機事業は前期にメキシコ向けの自動縫製ラインなど大口案件があったことの反動で売上高9億円(同23.4%減)、縫製品事業は血圧計腕帯の中国向け機種の増加、カーシートカバーの中近東向け、北米向けの車種の受注増加などで72億4,000万円(同14.2%増)を見込む。利益面では、縫製自動機事業で前期から工程管理を見直し、外注費を抑えることができた。また、縫製品事業で主にカーシートカバーの海外拠点における縫製工の習熟度向上や、工程見直しによる効率化で原価率が改善することが寄与する。

概要

●事業内容=自動車安全装置縫合システムの開発・製造・販売、レーザー裁断機の開発・製造・販売、血圧計腕帯の製造、カーシートカバーの生産など
●本社=福井県大野市鍬掛第20号1番地2
●代表者=後藤秀隆代表取締役社長
●設立=1,982年8月
●上場前資本金=1億2,500万円
●発行済み株式数=253万株(上場時)
●筆頭株主=後藤秀隆(上場前25.53%)
●公募株式数=28万株
●売出株式数=34万3,000株(ほかにオーバーアロットメントによる売出が9万3,400株)
●仮条件=3月16日に決定
●ブックビル期間=3月18日から25日まで
●引受証券=野村(主幹事)、SBI、みずほ、岡三、東洋

業績推移(連結)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2018.3 6,767 493 92.12 70
2019.3 7,517 223 50.53 0
2020.3(予) 8,140 293 83.72 0
※単位100万円、1株利益、配当は円

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