駅ナカ個室オンライン診療「LX Doctor」始動
生活インフラとしての駅の役割が、新たな段階に入りつつあります。東日本旅客鉄道(9020・P)は、エキナカに設置した個室ブースでオンライン診療を受けられるサービス「LX Doctor」を、2026年5月20日より首都圏で順次開始します。通勤・通学の動線上で、予約不要・最短15分で診療から会計まで完結する仕組みは、時間制約の大きい都市生活者にとって利便性の高い選択肢となります。診療科目も内科、耳鼻咽喉科、皮膚科と日常的なニーズをカバーしており、都内の様々な現場へ赴く私にとっても、スキマ時間に診療をさっと受けられるこの仕組みは、ありがたい限りです。
注目すべきは、同社が進めるリアル拠点とデジタルサービスの融合です。本サービスは22駅(24ブース)から開始され、31年までに商業施設などを含め500カ所以上のオンラインネットワークを構築する計画です。Suicaによる入退室に加え、今後の決済機能拡張も視野に入れ、日常導線上でシームレスに医療へアクセスできる環境を整備し、高頻度接点を活用した新たなサービス導線の構築が進んでいます。
さらに重要なのは、事業ポートフォリオの変化です。鉄道輸送に加え、駅を起点とした生活サービスの拡張により収益源の多層化を図る動きが鮮明です。医療分野は規制対応や個人情報管理などハードルが高い一方、需要の安定性が高く、中長期的な収益基盤となり得ます。加えて、同社は「TAKANAWA GATEWAY CITY」を拠点に、医療データと移動データの連携を視野に入れたヘルスケアモデルの構築を進めています。
今後は医療にとどまらず、生活動線上における多様なサービスが駅空間へ取り込まれていく可能性もあります。既存インフラを起点とした新たなサービスモデルが、どこまで人々の行動変容を促し、収益機会の拡張につながるのか。東日本旅客鉄道が描く生活プラットフォームの進化と、その収益化の進捗(しんちょく)に注目しています。
タレント、リポーター、モデル。ホリプロアナウンス室所属。明るく誠実でファッショナブルなキャラクターでTVやラジオ、CMなどで活躍。
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