三菱マは上方修正で最高業績へ
銅、金など非鉄金属価格が上昇。三菱マテリアル(5711・P)、住友金属鉱山(5713・P)、DOWAHD(5714・P)など関連銘柄が動意づいている。三菱マテリアルなどは今3月期第1四半期(1Q、4~6月)に通期予想を上方修正しており、このまま市況が高値で推移すれば、さらなる上振れも期待できる。
ロンドン金属取引所(LME)の銅3カ月先物価格は25日、トン当たり1万4,349ドルと終値ベースで最高値を更新した。田中貴金属によると金価格は7月末のグラム当たり2万3,395円が、同日は2万6,525円と3カ月ぶりの高値となっている。
中東情勢悪化や米金利上昇で、非鉄金属価格は3月から軟調に推移していた。しかし、実需は引き続き底堅いうえ、7月の米雇用統計の予想外の悪化で金利上昇懸念が薄らいだうえ、今月、米財務省が長期国債買い戻しを発表して、米国財政悪化を嫌気してドルから金に資金が移動したこともあり、持ち直しの動きが出ている。
このうち、銅は生成AIの普及に伴うデータセンターでの需要の拡大や、EV(電気自動車)、電力網などの実需が堅調。米ゴールドマン・サックスは「銅は新たな石油」と高評価。グローバルインフォメーションの予測では、銅市場は2025年の1,140億ドルから、30年には1845億ドルに達すると見込んでいる。一方、30年ごろには現在の産出量では供給不足になるとの見方も出ており、中長期的に銅価格は上昇しそうだ。足元では産出国のコンゴ民主共和国が、輸出を禁止すると報じられるなど、地政学的なリスクも、上昇の要因となっている。
金については年初の急騰が先物主導の投機的な要因で、その反動もあったため、急落していた。しかし、中東などの地政学リスクや世界的なインフレへの警戒は続いており、安全資産の位置づけは健在。さらに、中国、インドなど新興国の中央銀行が金を購入していることもあり、価格は底堅い。
関連銘柄では、大手の三菱マテリアルは銅に加えてタングステンが好調で、1Q決算は前年同期の営業赤字が一転、過去最高益を達成し、通期予想も上方修正して、売上高、各利益とも最高業績を計画している。
タングステンは価格高騰前に安価で仕入れた在庫を高値で販売でき、銅も在庫評価益が好業績に影響した。さらに、銅価格の上昇で、鉱山からの配当益も増えている。足元では欧州のタングステンリサイクル能力の増強投資や、伸銅品事業の製品ポートフォリオ見直しなど、成長を加速させている。
住友金属鉱山も1Qは過去最高益を達成。通期予想を上方修正した。上方修正の理由として、銅と金価格が高水準で推移していることを挙げているほか、円安も追い風となっている。
このほか、資源高で恩恵を得られる商社株もマークしたい。(HS)

