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コラム2025年6月27日

【本日のマーケット】6月27日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

6月27日(金)のマーケット                                                                   

6月26日のNYダウは反発、ナスダックは4日続伸。トランプ大統領がFRBのパウエル議長の後任に3、4人を候補者として検討していると明らかにしました。利下げに慎重なパウエル議長を批判しているので、後任は利下げに前向きな人物が選ばれるとの思惑で金利が低下した。アマゾンやメタプラットフォームズが反発した。一方、マイクロン・テクノロジーは好決算だったが利食い売りで反落した。エヌビディアは小幅な上げにとどまった。NYダウは前日比404ドル(0.94%)高の43,386ドル。NASDAQ総合指数は前日比194ポイント(0.97%)高の20,167。S&P500指数は前日比48ポイント(0.80%)高の6,141。

日経平均は終値では1月7日以来の4万円回復。米財務長官が「報復税」の新設を見送るよう議会に要請し、大統領報道官は相互関税の上乗せ税率の一時停止期限の延長の可能性を示唆した。その他、配当の再投資も寄与。ディスコや東京エレクが買われ、川重はBofA証券が新規「買い」判断で上昇。米中が関税休戦に署名したため、自動車株が買われた。銅相場の上昇で住友鉱山が高い。ニデックは有価証券報告書の提出期限を延長申請することで下落。

スタンダード市場で、大黒屋はAIによる自動買取への期待で大幅続伸。INESTは中期経営計画が好感された。イクヨはビットコインの定期購入を発表し、ジオコードは株主優待制度の新設でストップ高。and factoryは反落。

グロース市場では、サンバイオが続落。データセクションは6日続落。Schooが大幅安。タイミーが買われ、フルッタフルッタはふるさと納税の返礼品に採用されたことで高い。クラウドID管理のHENNGEが買われた。ナイルは「成果直結モデルのコンテンツ制作サービス」を材料視。

日足チャート上では、短い上ヒゲを伴う陽線。ギャップアップで寄付き、上値を伸ばし4万円の大台を回復した。4日続伸で1796円幅の大幅上昇。上値抵抗帯として頭を抑えられていた3万8~9000円どころをブレイクして上昇基調に弾みがついた。短期急騰となったため、ボリンジャーバンドのプラス3シグマ(4万196円)で一服となるか、来週の動向に注目。週足では大陽線。先週の一目均衡表の雲抜け後に一気に加速した格好となった。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。日経平均が4万円の大台を突破しました。米国ではNASDAQが一時、史上最高値を更新しています。世界同時の株価上昇が始まっています。

1週間前にはとてもこんなことが起こるとは考えることができませんでした。それどころか、原油価格は100ドルを超えるまで上昇することを本気で不安視していました。

イスラエルとイランの武力衝突が劇的な形での停戦となり、その途端にリスクマネーが動き始めています。その象徴として、エヌヴィディアが史上最高値を更新しています。

背景にはレアアースを巡る米中間の貿易紛争が平和裡に合意したことも遠因となっています。今週の株価上昇があまりに急だったために、警戒心も頭をもたげていますが、買いのエネルギーが充満しているだけに下落に転じるのはもう少し先のことになりそうです。

株式市場に警戒心が残っているうちはまだ大丈夫でしょう。7月相場での41,000円乗せも十分に期待できるように思います。

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注目記事 Pick up
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【日経平均4万円回復 年初来高値更新
日本証券新聞6月30日(月)紙面1面TOP記事掲載 

相互関税で米中合意 懸念後退買い戻し 米長期金利低下 ハイテク優位継続か

日経平均(週足)

27日の東京株式市場は大幅続伸で始まり日経平均株価が1月27日以来、約5カ月ぶりに4万円の大台を回復した。一時前日比683.26円高の4万267.84円まで買われ、終値では566.21円高の4万150.79円と1月7日の年初来高値を更新した。TOPIXも年初来高値を更新。

トランプ大統領が26日、中国と貿易に関する合意に署名したと述べた。トランプ氏は具体的な内容には言及しなかったものの、ブルームバーグテレビのインタビューでラトニック商務長官が「その合意は2日前に署名され、正式に成立した」と述べたことが伝わっている。ラトニック氏によれば、中国が米国にレアアース(希土類)を供給すれば、米国は対抗措置を撤廃するという。また、一時停止の期限が7月9日に迫っている各国との相互関税についても、10の貿易相手国と合意が近い旨の発言が伝わった。

トランプ流の揺さぶりやどんでん返しへの警戒は残るものの、米中の貿易戦争の落としどころが見えてきたことで市場には安心感が広がった。

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今日の市況概況
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6月27日(金)☆[概況/大引け] 

4万円回復。報復税の撤回要請と相互関税の猶予期限延長の可能性

大引けの日経平均は566円高の4万150円、TOPIXは35ポイント高の2,840ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,187、下落銘柄数は396。出来高は22億84万株、売買代金は5兆9,221億円。
日経平均は終値では1月7日以来の4万円回復となった。
米財務長官が「報復税」の新設を見送るよう議会に要請し、大統領報道官は相互関税の上乗せ税率の一時停止期限の延長の可能性を示唆した。その他、配当の再投資も寄与した。

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