資生堂から「氷点下美容液」登場
猛暑が常態化する中、今年ついに気象庁が最高気温40度以上を「酷暑日」と位置付けるなど、暑熱環境は一段と厳しさを増しています。こうした外部環境の変化は、基礎化粧品の領域にも新たな進化を促しています。
資生堂(4911・P)は6月21日、グループ初となる冷凍庫で凍らせて使用する氷点下美容液「S ソルベセラム」を数量限定で発売します。ジェルがソルベ状へと変化し、冷感とともに美容成分を肌へ届ける独自のアイスデリバリー処方を採用。美容液・うるおいマスク・収れんの機能を一体化し、冷却体験そのものをプロダクト価値へと転換しました。
開発の背景には、冷感コスメ市場の拡大と未充足ニーズの存在があります。同市場は2021年から25年にかけて約2.5倍へ成長した一方、実際の利用率は関心層の約2割にとどまり、冷たさや効果への不満が残存していました。同社は凍らせるという新たな体験を導入することで、この需給ギャップの解消を図っています。
さらに、触感や音、香りといった五感に訴求する設計により、従来は手間と捉えられがちだったスキンケアをご褒美時間へと再定義。SNS(交流サイト)との親和性も見込まれ、若年層との接点拡張を狙う戦略が明確です。手に取りやすい価格帯で、店頭からEC(電子商取引)まで広範な販路を確保。数量限定とすることで、需要の初速と市場適応を見極める構えです。
気候変動という外部要因を起点に、機能性と体験価値を再設計する動きは、成熟市場における新たな成長モデルを示唆しています。今後、単一商品のヒットにとどまらず、横展開や定番化へと発展するのか。資生堂の価値創出モデルの持続性と収益化の進展に注目しています。
タレント、リポーター、モデル。ホリプロアナウンス室所属。明るく誠実でファッショナブルなキャラクターでTVやラジオ、CMなどで活躍。
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