TOP  NSJアップデート  IPO  ☆新規上場紹介 日本スキー場開発(6040) 4月22日、マザーズ。白馬などのスキー場運営
IPO2015年4月7日

☆新規上場紹介 日本スキー場開発(6040) 4月22日、マザーズ。白馬などのスキー場運営

※→IPOカレンダー2015/→新規上場紹介/→ブックビル大作戦/→IPO診断/→IPO社長会見

日本スキー場開発(6040)が4月22日、マザーズに新規上場する。

不稼働資産となっている空き駐車場を上手にオペレーションすることで成長してきた日本駐車場開発(日駐、2353)の子会社として2005年に設立された。当時、多くのスキー場の経営は苦しく、価格を下げても買い手が付かず廃業が相次いでいた。こうした中、同社は駐車場と同様、スキー場も上手にオペレーションして良いサービスを提供することで再生できるのではないかと考え、06年に第1号案件「サンアルピナ鹿島槍スキー場」(長野県大町市)を取得した。

当初は試行錯誤の日々で苦労も多く赤字が続いたが、09年に第2号案件「竜王スキーパーク」(長野県下高井郡山ノ内町)、その翌年に第3号案件「川場スキー場」(群馬県利根郡川場村)が加わったあたりから事業として軌道に乗り始めた。

最大のポイントは、地域社会と丁寧に連携しながらスキー場の活性化を進めている点にある。雇用も削らず、むしろ現場の人間を経営陣に引き上げるなど、人を生かす取り組みを行っている。

12年に東急電鉄が、「白馬八方尾根スキー場」(長野県白馬村)など3つのスキー場を運営する子会社・白馬観光を同社に売却したのも、そうした取り組みを評価してのこと。日本有数のスキー場でスキーヤーの聖地でもある白馬がグループに加わってから業績が大幅に向上。14年には名古屋鉄道も「めいほうスキー場」(岐阜県郡上市)を同社に売却した。

こうした経緯により同社は現在、合計で7つのスキー場を運営。売上高構成比はリフト利用券収入が約55%、飲料約15%、レンタル約10%、その他約20%となっている。

依然としてノンコア事業のスキー場を手放す機会をうかがっている企業は少なくないとみられ、今後も譲受案件をメーンにスキー場を増やしていく考え。

なお、事業の性格上、スキーシーズンの第2四半期(11-1月)と第3四半期(2-4月)で利益を稼ぎ、第1四半期と第4四半期は赤字体質。ただ、グリーンシーズン(6-11月)も登山やハイキング客向けリフト券販売や用具レンタルなどに取り組むことで、グリーンシーズンの売上高比率が上昇傾向にあり、現在は全体に占める割合は20%に上昇している。(Q)

概 要
事業内容スキー場の運営
本社東京都千代田区大手町 2-6-2
代表者鈴木周平
設立2005年12月
上場前資本金15億6,434万円
発行済株式数(上場時)400万100株(上場時)
筆頭株主日本駐車場開発(上場前 84.30%)
公募株式数62,000株
売出株式数560,000株(オーバアロットメント 93,300株)
初値3,925円(9.9%高)
公開価格3,570円(4/10)
ブックビル仮条件3,330~3,570円 (4/1)
ブックビル期間4月3日~4月9日
引受証券野村(主幹事)、大和、いちよし、SMBC日興、みずほ、三菱UFJモルガン・スタンレー、エース、SBI、八十二

業績推移
売上高経常利益1株利益配当
2013/74,037百万円515百万円246円-円
2014/74,909百万円750百万円242円-円
2015/7(予想)5,750百万円850百万円172円-円

[本紙4月8日付2面]

関連記事