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IPO2015年6月8日

☆新規上場紹介 冨士ダイス(6167) 6月25日、東証2部。ハイテク技術を支える耐摩耗工具メーカー

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冨士ダイス(6167)が6月25日、東証2部に新規上場する。

各種製造加工用装置に装着して使用される耐摩耗工具のメーカー。耐摩耗工具とは鉄やステンレスよりも硬く、ダイヤモンドに次ぐ硬度を有する超硬合金を用いた工具や金型の総称。一般的に用いられる鋼製と比べて加工の速度や精度を向上させ、工具の寿命も長期化させることで、顧客企業の高能率化を支援する。

耐摩耗工具は高層ビルや光通信などの新時代インフラをはじめ、新幹線、コンピューター、医療機器、家電製品、生活用品などすべての産業のパーツ製造にかかわる。中で同社は鉄鋼、非鉄金属、自動車、電機・電子部品などの分野で使用される部品の材料となる線材やパイプの製造に用いられる工具の「ダイス」「プラグ」で国内シェアトップを誇り、これが社名の由来にもなっている。

強みは「一貫生産」にある。顧客ニーズに合わせて原料粉末の配分を決めて混ぜ合わせる「調粉」から、これを焼き固める「冶金」、工具や金型を製作する「加工」、そして、完成品の寸法や形状をナノレベルで測定する「検査」や、新素材の開発まで、必要な工程すべてを自社内で完結。こうして生産効率を上げつつ、顧客が求めるカスタマイズにも柔軟に対応可能な体制を実現した。

加えて、営業担当者が顧客企業を直接訪問する「直販方式」により緊密なコミュニケーションを維持する点も大きな特徴だ。現在は国内17カ所、アジアに5カ所(中国、タイ、インドネシア、インド、マレーシア、ネシア)の営業拠点に約100人の営業担当者を配置し、生産部門の技術者がこれをサポート。素材や加工方法の選定、製品管理に至るまで、顧客企業の固有事情に応じた高度な提案が可能な体制を整えている。(Y)

概 要
事業内容超硬工具、超硬合金の製造販売
本社東京都大田区下丸子 2-17-10
代表者木下徳彦
設立1956年4月
上場前資本金1億6,400万円
発行済株式数(上場時)2,000万株(上場時)
筆頭株主冨士ダイス社員持ち株会(上場前 18.29%)
公募株式数なし
売出株式数4,415,000株(オーバアロットメント 662,000株)
初値800円(50.9%高)
公開価格530円(6/16)
ブックビル仮条件500~530円 (6/5)
ブックビル期間6月9日~6月15日
引受証券野村(主幹事)、三菱UFJモルガン・スタンレー、みずほ、SMBC日興、SMBCフレンド

業績推移
売上高経常利益1株利益配当
2014/315,041百万円1,088百万円38.13円11円
2015/316,251百万円1,130百万円38.65円19円
2016/3(予想)16,897百万円1,201百万円44.01円22円

[本紙6月9日付2面]

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