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IPO2015年8月17日

☆新規上場紹介 アクアライン(6173) 8月31日、マザーズ。水まわりトラブル対応「水道屋本舗」運営

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アクアライン(6173)が8月31日、マザーズに新規上場する。

トイレやキッチンの水漏れやつまりなど、水まわりに関する緊急修理サービスを提供する「水道屋本舗」を運営。大垣内剛社長が22歳の時に立ち上げ、自ら電話受付、作業を手掛けながら、全国47都道府県・80拠点にまでネットワークを拡大した。

営業所は設けず、スタッフは資材保管倉庫を兼ねた車両で、本部から指示された依頼主のもとへ駆けつける。サービス内容は料金別に①緊急トラブル修理・対応(3万円未満)、②水まわり商品の販売・取り付け(3万-30万円)、③そのほか修繕工事(30万円以上)に分類されるが、同社の特徴は①を②につなげる営業力の高さにある。

スタッフは①を目的に依頼主を訪問すると、1時間半程度の作業時間内に依頼主のニーズをキャッチ。リフォームの必要性を強く感じ、日ごろから情報収集を続ける依頼主は少なくないといい、彼らの疑問を解消するうちに“ついで依頼”が生じるとのこと。ちなみに①を目的としていたはずの依頼主の半数が②についても即決。スタッフは車両から商品を取り出して引き続き作業を行う。

非上場の競合会社は数社あるが、同社の強みでもあるスタッフの営業力の高さは「誠実さ」から生じているようだ。このフレーズには多くの場合“いぶかしさ”がつきまとうものだが、同社のそれは違う。

研修に非常に力を入れており、入社時には30日間の技術研修に加え、マナーに特化した研修も実施。単なる“修理屋”ではなくデパートの外商をイメージして、例えば、訪問ごとに靴下を履き替える、工具箱は床に布を敷いてその上に置く、といった基本を徹底的にたたきこむ。入社後も全スタッフは3カ月ごとに3日間の泊まり込み研修を課せられている。

こうして高水準サービスの均一化を図るほか、そもそも約170人の全スタッフを正社員として雇用し、固定給制とすることで、過剰なサービスによる圧迫感や不信感を依頼主に与えないといった“顧客第一主義”を徹底的に貫く。

新設住宅着工件数が低下傾向にあるのに対し、リフォーム市場は緩やかながらも拡大。中で水まわり市場は2兆4,000億円ともいわれ、競合も多い。ただ、いわゆる“パパママショップ”が多く、この先は自然淘汰(とうた)が進んで同社の活躍余地が拡大するとの展開も期待される。(Y)

概 要
事業内容「水道屋本舗」の屋号による水まわり緊急修理サービスの提供など
本社広島県広島市中区上八丁堀 8-8
代表者大垣内剛
設立1955年11月
上場前資本金8,144万円
発行済株式数(上場時)192万4,000株(上場時)
筆頭株主大垣内剛(上場前65.26%)
公募株式数300,000株
売出株式数0株(オーバアロットメント 40,000株)
初値1,521円(21.7%高)
公開価格1,250円(8/21)
ブックビル仮条件1,150~1,250円 (8/12)
ブックビル期間8月14日~8月20日
引受証券いちよし(主幹事)、SMBCフレンド、SMBC日興、東洋、みずほ、マネックス、岩井コスモ、極東、エース、岡三
業績推移
売上高経常利益1株利益配当
2014/22,987百万円152百万円44.08円2円
2015/23,285百万円216百万円40.65円3円
2016/2(予想)3,579百万円261百万円86.29円8円

[本紙8月18日付2面]

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