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IPO2016年2月17日

☆新規上場紹介 富山第一銀行(7184) 富山地盤の地方銀行

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富山第一銀行(7184)が3月15日、東証(所属部未定、1部に決定)に新規上場する。

富山県を中心に銀行業務を展開する同社。今年で創業72年を迎えた。現在は65の支店・出張所を構えて、預金、貸出、為替、商品有価証券売買などの金融サービスを提供する。

連結子会社4社とともに「ファースト・バンクグループ」を形成する。①富山第一銀行とともに銀行事務代行など銀行業務を手掛ける富山ファースト・ビジネス、②リース会社の富山ファースト・リース、③クレジット業務と信用保証業務を手掛ける富山ファースト・ディーシー、④貸金業者の富山ファイナンスがある。

前2015年3月期末時点の自己資本比率は7.65%で、ROA(総資産利益率)は0.3%。中京銀行(8530)清水銀行(8364)三重銀行(8374)など収益同水準の競合がそれぞれ4-6%、0.1-0.2%程度とするのに対して良好な水準にある。加えて、インターネット上で関連資料が開示されている07年3月期以降は8期連続で預金残高、貸出金残高ともに拡大中と、堅調な運営体制がイメージされる。

ところで、同行が拠点とする富山県は、北陸観光の玄関口「金沢」を擁することで知られる。15年3月の北陸新幹線の開業から間もなく1年が経過するが、先ごろ財務省が発表した「北陸(石川・富山・福井県)経済調査」によれば、新幹線効果はまだまだ継続しているという。例えば金沢を代表する観光地「兼六園」の4-12月の入園者数は前年同期比53%増、主要温泉地の宿泊客数は同20%増との高水準を維持している。また、新設住宅着工数(持家)が12月まで7カ月連続で前年同月比プラスとなるなど、北陸地方における景気好循環が各方面で確認されている。

そんな北陸における総合金融サービス拠点となることを目指す同行。今回の上場で得た資金は全額、貸出金として来期の運転資金に充当し、中小企業を中心とした資金ニーズに応える、としている。

概 要
事業内容銀行業
本社富山県富山市西町 5-1
代表者横田格
設立1944年10月
上場前資本金80億円
発行済株式数(上場時)6,646万9,700株(上場時)
筆頭株主みずほ銀行(上場前 3.26%)
公募株式数5,660,000株
売出株式数0株(オーバアロットメント 840,000株)
初値500円(6.4%高)
公開価格470円(3/7)
ブックビル仮条件440〜470円(2/25)
ブックビル期間2月29日~3月4日
引受証券大和(主幹事)、みずほ、SMBC日興、三菱UFJモルガン・スタンレー、SMBCフレンド、岩井コスモ、SBI、マネックス、東海東京、岡三、今村

業績推移
経常収益経常利益1株利益配当
2015/325,923百万円5,667百万円42.95円8.75円
2016/327,336百万円8,062百万円71.62円10.00円
2017/3(予想)29,500百万円7,700百万円82.46円14.00円

[本紙2月18日付2面]

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