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IPO2016年2月19日

☆新規上場紹介 ユー・エム・シー・エレクトロニクス(6615) 日系最大級EMS企業

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ユー・エム・シー・エレクトロニクス(6615)が3月15日、東証(所属部未定、1部に決定)に新規上場する。

1963年に創業したクリスマス電球の製造組み立て会社が起源。現在はEMS(電子機器の受託生産)を手掛ける。

取引先企業はデジタル家電やパソコン、通信機器、産業用制御装置などのメーカーあるいは部品メーカーなどと、領域は多岐にわたる。中でも、技術・品質面での要求水準の高さから参入障壁が高いといわれる車載・産業機器向けに強みを持ち、売上高に占める比率は5割ほどに達している。

現在は国内6、海外に7拠点を擁し、海外が全体売上高の8割超を占める。例えば車載機器については日系だけでなく、欧米系を含めた自動車完成品メーカーの1次請け企業を通じて製品を供給する。近年は世界的な省エネ機運の高まりを受けて、環境対応車のインバーター機器に注力している。

近年、世界の電機電子業界はコモディティ化(差別化特性の消失)に伴って水平分業が進み、これが、同社が身を置くEMS業界の急拡大を支えてきた。他方、メカ技術をコアとして電子要素技術の利用も急速に進展。とりわけ車載分野は命を預かる重要保安部品を含むことから、高い信頼性の確保が必須でもある。そこで、同社のように条件をクリアして一度受注さえすれば、以降の一定期間は安定的な生産が見込めるとの傾向がある。

ちなみに2015年3月期は、前の期に売上高の22%を占めた案件が消滅。代わりに車載・産業機器など戦略的分野が伸長したため13%減収にとどまり、経常利益は13%増益を確保している。

会社側は上場で得た資金をタイ拠点のライン増設やベトナム拠点の増床など設備投資に充てることでさらなる成長を目指すとしている。

概 要
事業内容電子機器の受託製造・開発を行うEMS事業
本社埼玉県上尾市瓦葺721
代表者内山茂樹
設立1968年1月
上場前資本金13億3,400万円
発行済株式数(上場時)835万6,140株(上場時)
筆頭株主自社株(上場前 21.87%)
公募株式数1,613,000株
売出株式数450,000株(オーバアロットメント 309,400株)
初値2,480円(17.3%安)
公開価格3,000円(3/4)
ブックビル仮条件3,000〜3,100円(2/24)
ブックビル期間2月26日~3月3日
引受証券みずほ(主幹事)、三菱UFJモルガン・スタンレー、野村、SMBC日興、SBI、むさし、マネックス

業績推移
売上高経常利益1株利益配当
2014/3130,384百万円2,213百万円235.50円10円
2015/3113,566百万円2,498百万円249.39円15円
2016/3(予想)115,263百万円2,288百万円277.36円未定

[本紙2月22日付2面]

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