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IPO2016年11月2日

☆新規上場紹介 スタジオアタオ バッグブランド「ATAO」展開

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スタジオアタオ(3550)が11月29日、マザーズに新規上場する。

2005年2月に創業した国産皮革使用のハンドバッグブランド。7月の展示会で評判を呼び、翌年には3月から11カ月間、六本木ヒルズで期間限定ショップをオープンさせるなど、上々の滑り出しを切ったことで注目された。

創業者である瀬尾社長は婦人アパレルのデザイナーとして活動していた人物。トレンドの移り変わりの早さに対応するための海外生産体制について疑問を抱えており、この解決策として、①アパレルよりもトレンドが緩やかなバッグを扱うことと、②国産皮革と技術者を活用したブランドの立ち上げを思いついた。

ブランドは3つ。主力のATAO(アタオ)とIANNE(イアンヌ)、そして2015年からは、ベネチアで1945年に創業したイタリアの老舗ブランドRoberta di Camerino(ロベルタ・ディ・カメリーノ)の商標使用と製造輸入に関する権利許諾を受けて国内展開を手掛けている。ロベルタ・ディ・カメリーノはベルトを「R」にかたどったロゴマークで有名なブランドで、大きながま口を模したベルベット素材のバッグ「バゴンギ」はグレース・ケリー王妃が愛用したことで知られている。

主力のATAOは女性用長サイフ「リモ」シリーズがとりわけ人気だ。まるで教会のステンドグラスをちりばめたような華やかなタイプ、あるいは、本革にパイソンの型押しを施した上品なタイプなどがあり、テレビや雑誌で頻繁に取り上げられている。

現在は創業地・神戸でランドマーク的存在の神戸国際会館のほか、大丸神戸店、阪急うめだ本店や大阪ヒルトンホテル、小田急百貨店新宿店など百貨店内を中心に出店。今年9月末時点で国内8店舗を展開している。加えて近年はインターネット経由での販売が急拡大しており、2015年2月期の売上高比率は店舗49%に対してネットが51%だった。ちなみに直前2期のネット販売は42%程度にとどまっていた。

上場で調達した資金は新規出店などの設備投資に加えて、今年10月に立ち上げたエコバッグ向け新ブランドILEMER(イルメール)を含む新規販売チャネルの開拓に充当する。

概 要
事業内容オリジナルバッグ、サイフなどの企画・販売
本社兵庫県神戸市中央区御幸通8-1-6
代表者瀬尾訓弘
設立2005年2月14日
上場前資本金1,000万円
発行済株式数(上場時)2,051,000株(上場時)
筆頭株主黒越誠治(上場前38.48%)
公募株式数51,000株
売出株式数610,000株(オーバーアロットメント66,100株)
初値3,810円(25.7%高)
公開価格3,030円(11/18)
ブックビル仮条件2,930~3,030円(11/10)
ブックビル期間11月11日〜17日
引受証券SMBC日興(主幹事)、大和、みずほ、SBI、マネックス、いちよし、岩井コスモ
 
業績推移
売上高経常利益1株利益配当
2015/21,108百万円175百万円 58.78円ー円
2016/21,944百万円252百万円78.77円ー円
2017/2(予想)2,731百万円434百万円140.37円ー円

[本紙11月4日付2面]

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