※→IPOカレンダー2017/→新規上場紹介/→ブックビル大作戦・IPO診断・IPO社長会見

オークネット(3964)が3月29日、東証1部または2部にIPO(新規上場)する。

1985年、まだインターネットという言葉さえなかった時代に、世界で初めて通信衛星を活用した中古車の電子商取引「TVオートオークション(TVAA)」を立ち上げた同社。現物の移動を伴うことなく、情報だけで売買できる仕組みを整えた。

中古車市場が活況だったこともあり、同社は1991年に株式を店頭登録、2000年には東証1部への上場を果たしている。中古車市場の規模は1995年から2004年までに2倍増と急拡大。しかしながら市場はこれをピークに、翌05年以降は縮小傾向が続いた。こうして事業構造を大転換する必要性に迫られた同社は、08年にMBOで株式を非公開化することを決断。スピーディーな経営判断による迅速な企業価値向上を目指すこととした。

その後は、これまで培ったオークションのノウハウをスマートフォンやパソコン、花き、ブランド品など幅広い領域で展開。現在は全国4,414(2016年12月末時点)の会員業者向けにTVAAサービスを提供するほか、米国、中国、インド、シンガポール、マレーシア、ニュージーランドと、海外でも事業を拡大させている。

会社側は成長スピードをさらに加速させるため、昨年8月に再上場を申請したものの、翌月には「最近の株式市場の動向など諸般の情勢を勘案」との理由で延期。それから半年が経過し、満を持しての再申請となった。

概　要

事業内容	インターネットを利用したオークションの主催および運営などの情報流通支援サービス事業
本社	東京都港区北青山2-5-8
代表者	藤崎清孝
設立	2008年3月7日
上場前資本金	1億3,878万円
発行済株式数(上場時)	26,269,000株(上場時)
筆頭株主	フレックスコーポレーション(上場前46.17%)
公募株式数	2,200,000株
売出株式数	2,620,000株(オーバーアロットメント723,000株)
初値	1,300円(18.1％高)
公開価格	1,100円(3/17)
ブックビル仮条件	1,070円～1,100円(3/9)
ブックビル期間	3月10日〜16日
引受証券	野村(主幹事)、みずほ、三菱UFJモルガン・スタンレー、エース、いちよし、マネックス

 

業績推移

	売上高	経常利益	1株利益	配当
2015/12	19,299百万円	4,263百万円	92.58円	-円
2016/12	19,983百万円	4,115百万円	90.77円	-円
2017/12(予想)	21,346百万円	4,114百万円	89.68円	-円

[本紙3月7日付2面]