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IPO2017年10月26日

☆新規上場紹介 幸和製作所 シルバーカー、歩行車などで高シェア

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幸和製作所(7807)が11月28日、JASDAQに新規上場する。

乳母車メーカーとして1965年に創業。その5年後には乳母車で培った技術を生かし、高齢者の歩行を補助するシルバーカーの製造販売を開始した。

現在はシルバーカー、歩行車、杖など、歩行を補助する用具に強みを持つ福祉用具メーカーに成長。市場占有率はそれぞれ49%、27%、17%(2015年度実績)と高い。このほかに入浴や排泄関連、服薬支援関連の福祉用具も展開している。

なお、「シルバーカー」は自立歩行が可能な高齢者が外出時に使う歩行補助車。「歩行車」は自立歩行が困難で歩行時に体重の支えが必要な要支援および要介護認定者が使い、介護保険が適用される。

強みは、ニーズへの対応力と、機動的な開発・製造体制にある。例えば、「歩行車」は、大型で買い物に行ってもレジを通れない、駅の改札を通れない、といった従来製品の難点を、軽量・コンパクト化により解消し、好評を博している。

今後は、開発・生産ノウハウを生かし、高齢化社会を迎える東アジア、東南アジア市場の開拓や、団塊世代の男性をターゲットにした福祉用具市場の深耕を目指す。

また、2017年5月には東京・新橋に介護ロボット機器の開発拠点となる「ロボティクスR&Dセンター」を開設。日本で初めて介護ロボットとして介護保険のレンタル対象認定を受けた電動アシスト機能付き歩行車「リトルキーパス」や、モーターやバッテリーの小型化に成功した「リトルキーパスS」などに続く、介護ロボット市場の開拓に取り組む。

上場に伴う公募増資で調達した資金は、新製品の金型作成、研究開発費、営業・開発部門を中心とする人員拡大による人件費増加に充てる予定。

概 要
事業内容福祉用具の製造・販売
本社大阪府堺市堺区海山町3―159―1
代表者玉田秀明
設立1987年10月
上場前資本金1億7,867万円
発行済株式数(上場時)1,285,510株(上場時)
筆頭株主株式会社秀一(上場前61.47%)
公募株式数150,000株
売出株式数108,200株(オーバーアロットメント46,500株)
初値7,980円(2.2倍、29日)
公開価格3,520円(11月17日)
ブックビル仮条件3,220円~3,520円(11月9日)
ブックビル期間11月10日~16日
引受証券SMBC日興(主幹事)、みずほ、大和、野村、SBI、いちよし、岡三、エース
 
業績推移
売上高経常利益1株利益配当
2016/24,884百万円217百万円190.33円―円
2017/24,567百万円303百万円185.36円52.21円
2018/2(予想)5,260百万円464百万円290.76円82.14円

[本紙10月27日付2面]

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