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コラム2018年11月16日

☆竹中三佳の株Catch one’s eye Part.253 イオンの地域密着型戦略

先日愛する姪(めい)っ子に会いに帰省をしました。私の地元は、田んぼや畑に囲まれたのどかなベッドタウン。ゆえにエンターテイメントの少ない街で、レジャー施設と言えばカラオケボックスがあるくらい。そんな地元で熱い視線を集めているのがイオン(8267)でした。「今日何をする?」という問いかけに、「イオンに行く」という回答が返ってくるほど、イオンに行くことがひとつのエンターテイメントとなっているとのこと。

早速姪っ子とイオンに行ってみてびっくり。広い店内に全長1キロメートルのウォーキングコースが設置されており、なかなかの人数のおじいちゃんおばあちゃんがコースをゆっくりと歩いています。聞くと週に3回お友達と集まり、ここで歩いたのち、イートインコーナーでパンとコーヒーを飲んでお喋りをするのが楽しみなのだそう。雨にも左右されず、夕飯のお買い物も出来るのでとても重宝していると話してくれました。

姪っ子もお目当てのプーさんのショッピングカートに乗りお買い物をした後に、キッズコーナーで心行くまで遊び大満足。帰りの車内ではぐっすりで、「お昼寝しない時、買い物がてら体力を削るためにイオンに連れて行くことがある。」と言っていた妹の言葉を思い出しました。

独り身の私からすると、ショッピングセンターは立地や価格、品ぞろえなどで選んでいましたが、なるほど、年輩層や子供連れの方からすると、買い物プラスの付加価値も、来店動機へとつながるのかと実感。地域ごとの顧客層を見極め、店舗ごとにさまざまな工夫を凝らしているイオン。今後どのような店舗運営を行い更なる地元の支持を得るのか注目しています。

【編集記者のコメント】
先に発表した今2月期第2四半期(2Q、3~8月)決算は、本業のもうけを表す営業利益が898億5,400万円(前年同期比5.7%増)と、同期間では2年連続の過去最高益となりました。仕事や子育てに忙しい若いファミリー世帯が多い地域では好きな総菜や弁当を気軽に楽しめるイートインスペースを充実、高齢者の多い地域では健康をキーワードにした商品開発・サービスの利便性強化に取り組むなど、出店エリアごとの客層に着目した店舗戦略が奏功しています。

竹中三佳さんのプロフィール
タレント、リポーター、モデル。ホリプロアナウンス室所属。明るく誠実でファッショナブルなキャラクターでTVやラジオ、CMなどで活躍。

[本紙11月19日付14面]

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