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IPO2018年11月20日

☆新規上場紹介 アルテリア・ネットワークス 12月12日 東証1部 3大通信キャリア以外で唯一、全国規模で光ファイバー網展開

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アルテリア・ネットワークス(4423)が12月12日、東証1部に新規上場(IPO)する。

インターネット黎明期の1997年、丸紅が情報通信サービスを展開すべく設立した株式会社グローバルアクセスが源流。現在、自社保有の光ファイバー網を活用し、企業に専用線や光回線接続サービスを提供しているほか、マンション向けに一括型光回線接続サービスを手掛ける。マンション向けでは業界シェア27%とトップ。

強みはそのポジションにある。同社は全国規模で光ファイバー網を持つ4社中の1社で、残り3社はメガキャリア(NTT、KDDI、ソフトバンク)。約20年かけて光ファイバー網を構築してきたことで回線の償却はほぼ完了。光ファイバー網の稼働率は現状58%で拡大余地は大きい上、伝送装置の発達で今後「5G」「6G」と通信の高速化・大容量化が進展しても新たに光ファイバーを引く必要はない状況となっている。

当面は賃貸マンション市場への参入、マンション向けISP(インターネットサービスプロバイダー)の買収やOEM(相手先ブランドによる生産)提供、マンション向け一括型光回線接続ビジネスモデルの商業施設やオフィスビルへの横展開などで成長を目指す。2020年までの数値目標としては、①売上高成長率2.5~3%②調整後営業利益成長率5.5~6%――などを掲げる。配当は配当性向50%を目標に実施する方針。今期の配当性向は26%だが、これは9月中間期末を過ぎた段階で上場することを考慮したもの。来期以降は配当性向50%をベースに行っていく。

なお、通信の高速化・大容量化が飛躍的に進み、ネットワーク上で転送されるデータ量が増大する「5G」時代の到来は、同社にとってビッグチャンス。3大通信キャリア以外で唯一、全国規模で光回線網を持つ企業ならではの“中立性”を生かし、データ量増大に備える通信キャリアからの予備回線需要の獲得も見込まれる。

概 要
事業内容光インターネット接続サービス、専用線サービス、VPN接続サービス、全戸一括型光インターネット接続サービス
本社東京都港区新橋6―9―8
代表者川上潤
設立2016年2月(実質的な設立は1997年11月)
上場前資本金51億5,001万円
発行済株式数50,000,000株(上場時)
筆頭株主丸紅、Red Anchor Ⅰnvestments Limited(上場前それぞれ50%)
公募株式数―株
売出株式数17,500,000株(このほかオーバーアロットメントで2,625,000株)
初値1,190円(4.8%安)
公開価格1,250円(12月4日)
ブックビル仮条件1,150円~1,500円(11月27日)
ブックビル期間11月28日~12月3日
引受証券SMBC日興、みずほ、UBS(共同主幹事)、大和、三菱UFJモルガン・スタンレー、野村、SBI、マネックス、岡三、東海東京、岩井コスモ、水戸
 
業績推移
売上高経常利益1株利益配当
2017/341,365百万円5,926百万円82.85円―円
2018/347,587百万円7,549百万円92.21円―円
2019/3(予想)48,213百万円7,854百万円97.52円―円

[本紙11月21日付2面]

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