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IPO2018年11月21日

☆新規上場紹介 ツクイスタッフ 12月17日 JASDAQ 介護・医療に特化の人材サービス事業を展開

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ツクイスタッフ(7045)が12月17日、JASDAQ市場に新規上場(IPO)する。

親会社のツクイ(2398)は、在宅介護、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、人材開発の4つの事業を行っていたが、このうち人材開発事業は、介護・医療に特化した労働者派遣、有料職業紹介、ホームヘルパーなどの人材育成および職業能力開発のための教育研修を運営しており、直接的に介護保険の影響を受けない事業。

ツクイの人材開発事業を分社化し、介護・医療に特化した高品質な教育研修体制の充実を図るとともに、介護業界の課題である将来にわたり安定的に優秀な人材を確保することを目的に、2016年に設立された。

ツクイでは、ツクイスタッフが今後のさらなる業容の拡大を進めていくためには、機動的な経営判断が可能なガバナンス体制と資金調達手段の多様化、およびさらなる企業信用力を獲得することが必要と判断。上場することでツクイグループの資金配分に制限されず、上場企業として多様な資金調達手段および取引先からの信用力を得ることができ、結果としてグループの企業価値向上に資すると判断したとツクイスタッフの上場の目的を説明している。

人材派遣・紹介予定派遣・人材紹介については、福祉業界での慢性的な人材不足による需要拡大を見込み、主に県庁所在地、政令指定都市などを中心に全国36支店を開設して運営。特別養護老人ホーム、介護老人保健施設を中心とした福祉施設、民間の有料老人ホームや医療機関が主な取引先。また、自治体が実施する「現任介護職員等養成事業」などを福岡県、香川県、高知県において受託している。教育研修については、福祉施設などを運営するクライアントのニーズを基に、介護現場の課題に特化した接遇・マナー、組織力向上、介護技術研修などを行っている。

団塊の世代(約800万人)が75歳以上になる2025年に向かって介護職不足がさらに深刻化することが予想される。同社では人材獲得のため、全国に支店を持つことで可能となる地域別求人戦略と自社WEBサイトプロモーションをより強化するとともに、資格取得支援や教育訓練のコンテンツを充実させることで人材の育成を図っている。

同社では人材サービスの提供を担当する従業員を「キャリアアドバイザー」と呼んでおり、全国36支店で119名(今年9月末)が在籍。派遣スタッフや求職者にとって現場の仕事を理解し、アドバイスを受けられる専門性の高いキャリアアドバイザーが在籍していることは同社の強み。

また、キャリアアドバイザーの業務は、コーディネート業務、営業業務、事務業務の3つの業務に大別できるが、同社は3つの業務を同じ従業員が担う業務兼任型である「マルチタスク担当制」を採用。スタッフやクライアントにとって親切で信頼性の高いサービスの提供を目指しており、「マルチタスク担当制」による業務プロセスをスムーズな教育研修サービスの提案につなげている。

概 要
事業内容介護・医療に特化した人材サービス事業(人材派遣・人材紹介・教育研修など)
本社神奈川県横浜市港南区上大岡西1―6―1
代表者三宅篤彦
設立2016年1月
上場前資本金1億円
発行済株式数1,500,000株(上場時)
筆頭株主ツクイ(上場前79.30%)
公募株式数100,000株
売出株式数200,000株(このほかオーバーアロットメントで45,000株)
初値4,030円(53.2%高)
公開価格2,630円(12月6日)
ブックビル仮条件2,580円~2,630円(11月28日)
ブックビル期間11月29日~12月5日
引受証券SMBC日興(主幹事)、野村、みずほ、いちよし、SBI、マネックス
 
業績推移
売上高経常利益1株利益配当
2017/36,788百万円455百万円214.39円20円
2018/37,734百万円490百万円230.17円25円
2019/3(予想)8,386百万円438百万円202.42円25円

[本紙11月22日付2面]

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