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コラム2018年12月14日

☆竹中三佳の株Catch one’s eye Part.256 DeNAの配車アプリ「MOV」始動

イベントも多く懐事情が厳しくなる年末に、またまた驚くほどお得な情報を発見しました。DeNA(ディー・エヌ・エー、2432)のタクシー配車アプリ「MOV」の都内展開に伴い、期間限定でタクシー利用料金が無料となる『0円タクシー』が登場したというもの。

外部スポンサー企業の広告宣伝費で乗客の料金を賄う仕組みだそうで、初回スポンサーは日清食品の「日清のどん兵衛」に決定。既に都内では50台の専用ラッピングと内装が施された「0円タクシー by 日清のどん兵衛」が走行し、SNS(交流サイト)上で大にぎわいを見せています。

配車方法もとても簡単で、アプリの周辺地図に「0円タクシー」アイコンが登場したらすかさずタクシー会社選択画面で「0円タクシー by 日清のどん兵衛」を選択、あとは専用タクシーの迎車を待つだけ。配車可能エリアは渋谷区、新宿区、港区、中央区、千代田区付近で、運行可能エリアは東京23区内全域、運行時間は7時~22時で年内いっぱいの運行予定となっています。車内の画面では広告映像が流れ、26日からは先着順で日清の「どん兵衛 天ぷらそば」がプレゼントされるそう。無料でタクシーに乗れる上に年越しそばまで頂けるなんて、早速「MOV」をダウンロードしました。

アメリカでは約50%とされるアプリ配車が、いまだ全体の1%程度とかなり伸びしろのある日本。Uberの上陸より、DiDiやジャパンタクシーなど国内外の配車アプリ競争が激化を見せる中で、今回のサービスで「MOV」の普及を拡大し、市場で一歩抜きんでることは出来るのか、今後の「0円タクシー」の展開とともに注目しています。

【編集記者のコメント】
タクシー利用者ではなく企業から広告宣伝費を得るというビジネスモデルは、昨今のタクシー利用者の減少や空きスペース活用ニーズの高まりといった観点からも非常に有効な戦略と言えるでしょう。まずは「0円タクシー」でシェアを獲得することで、その後のBtoCのマネタイズサービスの創出にもスムーズにつながるとみられます。将来的には日産自動車(7201)と実証を進める「自動運転タクシー」とのシナジーも期待できそうです。なお、同社のほかでは第一交通産業(9035・福証)大和自動車交通(9082・2部)FIG(4392)の子会社のモバイルクリエイトなども配車アプリを展開しています。

竹中三佳さんのプロフィール
タレント、リポーター、モデル。ホリプロアナウンス室所属。明るく誠実でファッショナブルなキャラクターでTVやラジオ、CMなどで活躍。

[本紙12月17日付14面]

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