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IPO2019年3月8日

☆新規上場紹介 Welby 3月29日 マザーズ 疾病管理ツールを提供

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Welby(4438)が3月29日、マザーズに新規上場(IPO)する。

生活習慣病をはじめとするさまざまな疾患の治療分野において、患者の自己管理をサポートするPHRプラットフォームサービスを展開している。

PHR(Personal Health Record)は、個人によって電子的に管理される自らの健康・医療情報のこと。個人のスマートフォン経由で記録された血圧、体重、血糖値などの数値情報や生活情報、検査数値、薬剤処方数値などシステム上で収集された健康情報も含むのが一般的。

プラットフォームでは、同社が構築・運営する各疾患別のアプリを経由して患者から提供された症状、その他の医療情報などの記録、医療情報のデータベースへの保存・管理、Webサービスを利用した医療情報の医療機関などとの共有が可能になる。医療者と患者がPHRプラットフォーム上で患者の健康・医療情報を共有することで、疾患管理ツールとして機能する。

同社が構築・運営する各疾患別のアプリは医療者、医療機関が患者に対してパンフレットを通じて紹介し、患者が自らの意志によってアプリをダウンロードする。医療者によるアプリの推奨のほか、医療機器メーカーや医薬品卸事業者との提携などの拡大策で、2018年末時点の各アプリの合計ダウンロード数は53万回に達している。

製薬企業からの依頼によるPHRプラットフォームの開発などの「疾患ソリューションサービス」の売上高が全体の約7割強を占める。製薬企業にとってはサービス活用を通じて自社医薬品の医療従事者間における知名度の向上、患者の治療継続へのサポートによる医薬品の売り上げ増加などの効果が期待できる。開発したPHRプラットフォームは製薬企業のブランド名で患者および医療従事者に提供されるが、運営は同社が行い、保守・運用。カスタマーサポートなどを実施。現時点で14社の製薬企業向けにサービスを提供している。

「Welbyマイカルテサービス」の売上高が全体の3割弱を占める。糖尿病や高血圧症など生活習慣病全般および生活習慣病予備軍の患者の自己管理をサポートする同社構築・運営のクラウドサービス。通信機能を持つ血圧計、血糖測定器、ウェアラブル機器などとのデータ連携で疾患治療に必要なデータの記録が簡単にできる。患者が記録したデータを家族や登録医療機関と共有し、医師による治療サポートを受けることも可能。自治体の住民や一般企業の従業員の生活習慣病重症化予防ツールとしての利用料課金などが売上高となる。

2019年12月期の業績は売上高10億8,300万円(前期比34.2%増)、経常利益1億8,400万円(同19.9%増)の予想。

概 要
事業内容PHRプラットフォームサービス事業
本社東京都中央区日本橋本町3―8―3
代表者比木武代表取締役社長
設立2011年9月
上場前資本金6億8,490万円
発行済株式数193万株(上場時)
筆頭株主比木武(上場前42.41%)
公募株式数7万5,000株
売出株式数9万7,000株(このほかオーバーアロットメントで2万5000株)
ブックビル仮条件4,750円~5,200円(3月12日)
ブックビル期間3月13~19日
公開価格5,200円(3月20日)
引受証券SMBC日興(主幹事)、みずほ、大和、岡三、いちよし、SBI、マネックス
初値18,030円(3.4倍、1日)
 
業績推移
売上高経常利益1株利益配当
2017/12474百万円▼76百万円▼65.54円―円
2018/12(見込)808百万円153百万円95.18円―円
2019/12(予想)1,083百万円184百万円81.77円―円

[本紙3月11日付2面]

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