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コラム2019年3月29日

☆竹中三佳の株Catch one’s eye Part.270 LINEが取り組む「行政手続き電子化」

住民票の写しがコンビニエンスストアで取得できるようになった際には、世の中便利になったものだと感動したのですが、先日、全国初、千葉県市川市でLINE(3938)による住民票のオンライン申請の実証実験が開始されたというニュースを目にした際には、ここまで来たか、と驚嘆しました。

これにより、市民は「市川市LINE公式アカウント」上から、24時間いつでもどこでも住民票の写しなどの申請が可能。手数料の支払いは、モバイル送金・決済サービス「LINE Pay」を利用し、キャッシュレスに対応。申請した住民票の写しなどは、後日郵送で自宅に届くそうです。

申請から手数料支払いまで一貫してLINE上で完結出来るとなると、小さな子供のいる家庭や、高齢者にはもちろん、平日働いている単身者にとってもありがたいサービス。さらに、AI(人工知能)自動対話システム(チャットボット)に対応しており、手続き中の不明点をLINEのトークで質問すると、即座に回答してくれます。

市民の利便性の向上とともに、20万件以上とされる市川市の住民票窓口申請の効率化や職員の負担軽減と、双方にとってメリットが期待される今回のサービス。今後ほかの行政手続きや、例えば光熱費の支払いなど、さまざまな分野へとサービスが拡充されれば、乱立するスマホ決済サービス市場において「LINE Pay」を選択する大きな理由となりそうです。

27日にはメルペイとの戦略的業務提携を結び、今夏をめどに加盟店の相互開放を発表するなど、攻めの姿勢を見せるLINE。6月末日まで行われる予定の今回の実証実験結果とともに、今後の展開に注目しています。

竹中三佳さんのプロフィール
タレント、リポーター、モデル。ホリプロアナウンス室所属。明るく誠実でファッショナブルなキャラクターでTVやラジオ、CMなどで活躍。

[本紙4月1日付14面]

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