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コラム2019年4月12日

☆竹中三佳の株Catch one’s eye Part.272 「まんぷく」効果、日清ブーム到来

1日に発売された日清(日清食品ホールディングス、2897)の新商品「カップヌードル味噌」の生産が追いつかず、わずか10日間で販売を一時休止するとのニュースを目にしました。積極的な商品展開、販促活動を行った結果、昨年から販売が好調に推移。

特に3月以降その需要が急激な高まり(3~4月販売実績前年比約3割増)をみせる中で、「カップヌードル 味噌」の販売が当初の計画を大幅に上回り、ブランド全体として十分な商品の供給量確保が困難な状況に陥ったためとのこと。

かくいうわが家にも現在「カップヌードル」が3つあり、その理由は先月まで放送されていたNHK朝の連続テレビ小説「まんぷく」の影響が多分にあります。ヒロイン・福子の夫・萬平が、世界の食文化を変える即席麺を発明するまでの奮闘を描いた作品で、モデルは日清食品の創業者・安藤百福さんとその妻仁子さんとされています。

物心ついたころから即席麺が存在した私にとっては、即席麺の誕生がその後の日本人の食生活を変えるほど革命的なことだったということに驚き感銘を受け、何より作中で食べられる商品が美味しそうで、気が付けば久しぶりにカップヌードルを買い込んでいました。

この風潮に乗るかのように、テレビCMもよく見るようになり、スーパーでは昨年60周年を迎えたチキンラーメンが特設コーナーで完売しているなど、明らかな盛り上がりを実感。実際チキンラーメンの平成30年度売上高は史上最高を記録したそうです。

5年前の朝ドラ「マッサン」が、今なお原酒不足の続く、一大国産ウイスキーブームを引き起こしたように、今回の「まんぷく」による日清ブーム、即席麺ブームを特需で終わらせることなく、継続、拡大させることは出来るのか、各社の今後の展開に注目しています。

竹中三佳さんのプロフィール
タレント、リポーター、モデル。ホリプロアナウンス室所属。明るく誠実でファッショナブルなキャラクターでTVやラジオ、CMなどで活躍。

[本紙4月15日付14面]

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