TOP  NSJアップデート  IPO  IPO社長会見 バトンズ 誰でもM&Aを選択できる社会を実現
IPO2026年4月23日

IPO社長会見 バトンズ 誰でもM&Aを選択できる社会を実現

バトンズ(554A)が4月21日、東証グロースに新規上場。上場2日目に公開価格比2.5倍の1,674円で初値を付けた。インターネットを利用したM&Aマッチングプラットフォーム「BATONZ」を開発・運営する。上場当日の記者会見で神瀬悠一代表取締役CEO=写真=が語った内容のポイントは次の通り。

M&Aの敷居を下げる……「誰でも、何処でも、簡単に、自由に、M&Aが出来る社会の実現」というビジョンを掲げる。廃業数は右肩上がりで年間7万社に及び、その半分が黒字廃業とされ、日本の大きな課題となっている。親族に引き継げない場合、M&Aで支援することが多いが、手数料などがネックとなり、第三者承継を選択できない経営者が多い。中で当社はM&Aの敷居を下げて誰でもM&Aを選択いただけるようビジョンを追いかけている。

サービスは4つ……サービスは①売却希望の経営者やM&A支援機関(地銀、信金、M&A仲介会社など)が支援している企業をプラットフォームに登録いただき、購入希望者とマッチングして成約フィーを得る②M&Aに積極的な企業に案件探しをバックアップするサービスを提供し月額フィーを得る③FA(ファイナンシャルアドバイザリー)サービスを提供し、コンサルティング手数料を得る④M&AのSaaS――の4つ。④では企業分析や概要書作成などM&A専門家が行う業務プロセスをテクノロジーで効率化するサービスを提供し、システム利用料を得ている。買い手は起業したい個人事業主、資本提携により成長加速を指向するスタートアップ、上場企業まで幅広く登録。M&ASssSは1950社が利用。M&A仲介会社、士業や地銀、経営コンサルタントなどに利用いただいている。

仲介会社との違い、類似サービスとの違い……M&A仲介会社はコンサルタントによる労働集約型ビジネスで比較的単価の高い案件が主戦場。一方、当社はテクノロジーの利用により小規模な方、例えば外食店を1店展開している人もM&Aを選択できるようにしている。M&A専門家の業務工程をDX(デジタルトランスフォーメーション)化するSaaSを持つことで効率的にM&Aを進められるようにしていることも特徴。M&Aプラットフォームは国内30、40ほどあるが、当社は圧倒的に利用者が多い。譲渡金額は1億円以下が8割を占め、数百万円で店舗を継ぎたいといった方々も支援できている。

競争優位性……事業全体で好循環を生む構造が強み。M&A専門家向けSaaSにより日本中の専門家が集まる→その方々が支援している売り案件がプラットフォームにどんどん流通→売り手の経営者も集まり、売り案件が多いため買い手も多く集まる→マッチングや成約が増加→そのノウハウをテクノロジー化し、専門家のM&Aプロセスをより便利にしていく――というサイクル。2点目は安全性・健全性。詐欺的な悪意を持った方をブロックできる仕組みも非常に重要。徹底的な審査体制、パトロール体制をはじめ、東京海上と一緒に保険を提供している。業界全体で不適切なM&Aを増やさないよう情報供与の仕組みも提供しており、金融機関の個人信用情報センターのような役割も担いつつある。

成長戦略……今後2、3年は売り案件の流通拡大とM&A業務の非連続な効率化に取り組む。AIが進化する中、われわれしか持っていない売り手・買い手のニーズデータをもとにAIをフル活用してよりベストなマッチングや、M&A資料作成効率化などダイナミックな業務生産性向上を図るSaaSの質的改善に取り組む。3~6年後はM&A周辺領域の経営課題(人材不足など)に応える経営支援ソリューションを多角的に展開したい。

業界の先頭を走り続ける……今後の売り上げ成長はマーケット成長率(中小企業庁運営の「事業承継・引継ぎセンター」の成約数は年率で13%成長)をしっかりアウトパフォームするものを狙うのがベース。プラットフォームビジネスはWinner takes all(勝者総取り)といわれ、1位と2位のKPIの差が開きやすいという特徴がある。実際、当社と2位企業の売り手支援案件数は4、5倍は開いているのではないか。参入壁が高いビジネスモデルではないため競合対策は大事な点だが、きちんと先頭を走ることがなによりも大事と考えている。

関連記事