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コラム2020年9月25日

【本日のマーケット】9月25日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

9月25日(金)のマーケット                                                                   

前日のNY市場でNYダウは反発。週間の新規失業保険申請件数が87万件(前週比4千件)と市場予想の84万件を上回って増加したため、NYダウは朝方226ドル安となったが、財務長官が民主党の下院議長と経済対策の協議再開と伝わったことや、ゴールドマン・サックスが投資判断引き上げを受けて上昇したことが寄与し331ドル高に切り返す場面も見られた。しかし、政府と野党の経済対策に対する隔たりは大きいとの見方があり、伸び悩みから、一時小幅安になるなど振れ幅の大きい動きとなった。NYダウは52ドル高(0.20%高)の2万6,815ドル。ナスダック総合指数は39.28ポイント高(0.37%高)の1万672ポイント。本日の東京市場は3日ぶりの反発。上値は重いものの下値は堅く、25日移動平均線を挟んだ展開に終始。大引けは116円高の2万3204円。売買代金は2兆3708億円。

新興市場も反発。JASDAQ指数は反発。ブロードバンドセキュリティが大日本印刷と資本業務提携を発表し上昇。オンライン学習関連のチエルが高い。対して、ブロードバンドタワーが大幅安。マザーズ指数も反発。HENNGEは社長がクレディ・スイスのカンファレンスで講演したことを受け買われた。アイリッジはJR西日本のMaaSアプリを開発支援したことで上昇。一方、ITbookは利食い売りに押された。

IPOでは2社が新規上場。水産原料素材の調達から製造・販売までを一貫して行うSTIフードHD(2932・2部)は公開価格を9%上回る2,080円で初値を付けた。また、水産原料素材の調達から製造・販売までを一貫して行うSTIフードHD(2932・2部)は公開価格を9%上回る2,080円で初値形成。昨日上場で初値形成が持ち越しとなっていた2銘柄は売買成立。法人向けにクラウドサービスを提供するトヨクモ(4056・東マ)は公開価格2,000円の4.5倍にあたる9,020円で初値を付けた。メルマガプラットフォーム大手のまぐまぐ(4059・JQ)の初値は3,400円と公開価格810円の4.2倍。

チャート上では25日移動平均線(2万3220円)を挟んだ株価推移。大引けではわずかに25日移動平均線を上抜けることが出来なかったものの確りとした展開。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。4連休明けマーケットは軟調な展開が続きました。大型の連休はやはり注意が必要だということを痛感しました。きっかけは欧州市場の変調です。

米国に続いて欧州市場にも、欧州独自の波乱要因が芽生えてきました。大手銀行を巻き込んだ巨額のマネーロンダリング事件が報道されています。1997年以降、20年にわたって日本円で200兆円を超えるアングラマネーが闇に流れたとされており、事実だとすれば規制強化に踏み切ったばかりのEUが足元から揺るぎます。

加えて欧州ではバカンスシーズンの終わりとともに、新型コロナウイルスの感染拡大も確認されています。9月のユーロ圏のPMI(総合)は50.1に低下し、市場予想の51.7、8月の51.9から大きく低下しました。

英国のEU離脱交渉がジョンソン政権下で再び蒸し返えされており、ポンド安・ユーロ高がユーロ圏の景気回復に黄信号を灯しています。

マーケット全体に不透明感が漂うことで、マザーズ市場を中心に小型グロース株が全面的に加速しそうな雲行きです。そのような局面ではあえて出遅れバリュー株の下値を狙ってみたいものです。

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【今週の展望 株式相場 “気流の乱れ”を逆手取り
日本証券新聞9月28日(月)紙面1面TOP記事掲載 

存在感増す景気敏感株 「スガノミクス」に乗る消費関連

25日の東京株式市場は前日の米国株の反発を受けて日経平均は3日ぶりに反発。しかし、菅・新政権が誕生する2日前の9月14日にザラバ高値2万3,582円を付けたあとの調整ムードは尾を引いたままだ。9月に入ってから値運びがギクシャクしている米国株の主要指数が響いて、日本株を取り巻く“気流”に乱れが生じているが、名実ともに10月相場に入る今週(9月28日~10月2日)もその流れが続くだろう。「シートベルト」をしっかり締めながらの運用は欠かせない。ただし、潤沢な流動性が供給されている今の相場に、過度の警戒は無用。むしろ、やや下振れして不安感を誘うような局面では景気敏感型の内需銘柄を中心に、逆張り買い好機になろう。「波高きに勝機あり」だ。

タイムテーブルで特に注目される今週のイベントは2つ。1つは、9月29日に米オハイオ州・クリーブランドで行われる米大統領選・第1回目のテレビ討論会だ。

取り上げられる新型コロナ対策や経済問題などの主要テーマを巡って、今なお支持率で劣勢のトランプ氏がバイデン候補にどう挑むか、そのパフォーマンスいかんでは支持率の大幅変動や第2回の討論会(10月15日)にも影響が及ぶ。ウォール街はトランプ氏の支持率アップや逆転劇に期待をかけるものの、逆にバイデン優勢の流れを印象付ける結果に終われば、ネガティブな株価の反応は避けられまい。

株価暴走の咎(とが)めとはいえ、テスラ株の急落などで揺れる米国株式マーケットが、政治リスクによって、もう一段揺さぶられるとしたら、日本の外需系・グロース株も相応の下押し圧力が働く。この点は十分に留意したい。

・・・続きは紙面・Digital版で!

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今日の市況概況
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9月25日(金)☆[概況/大引け] 

反発。菅政権関連のチェンジとM&Aキャピタルが高い。SGHDは統合見送りと株式分割発表で急騰

大引けの日経平均は23,204.62円の116.80円高、TOPIXは1,634.23ポイントの7.79ポイント高。東証1部の値上がり銘柄数は1,622、値下がり銘柄数は471。出来高は12億7,479万株、売買代金は2兆3,708億円。
米国株の小反発を受けて、日経平均も反発したが25日移動平均線を挟んだ動きとなった。

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