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コラム2020年11月16日

【本日のマーケット】11月16日(月)

11月16日(月)のマーケット                                                                   

前週末の米国市場は反発。新型コロナウイルスワクチンの普及期待で、11月13日のS&P500は9月2日に付けた最高値(3,580.84)を2カ月ぶりに更新。NYダウは2月12日に付けた最高値(29,551.42ドル)にあと71ドル余りまで迫り、前日比399ドル高(1.37%高)の2万9,479ドル。ナスダックも反発。シスコシステムズは11~1月の売上高が前年同期比2%減から横ばいになる見込みで、アナリスト予想平均の3%減収を上回ったことで買われた。ナスダック総合指数は前日比119ポイント高(1.02%高)の1万1,829ポイント。本日の東京市場は、取引開始前に発表された7~9月期の実質GDPが前期比年率21.4%増となり、市場予想の18.9%増を上回ったことを好感。また、先週末の米国市場でS&P500が最高値を更新したこともフォローとなり大きくギャップアップでのスタート。全面高の展開となり、引けにかけて買いの勢いが増し、2万6,000円も目前となった。大引けの日経平均は521円高の2万5,906円。売買代金は2兆6,689億円。TOPIXは28ポイント高の1,731ポイント。

東証1部市場に注目が集まり、新興市場はまちまちの展開。ジャスダック平均は小幅反発。ワクチン保管関連の不二硝子が再び高騰。日本一ソフトは好決算で上昇。一方、出前館や多摩川HDは下落。マザーズ指数は4日ぶりに反落。ECプラットフォームのBASEは7~9月期の流通総額が前四半期比減少で大幅安。クラウド関連のHENNGEは今期減益見通しで急落。対して、サイバーダインは野村の格上げを受けて急騰。

チャート上では前週末の反落から大きくギャップアップとなり、大陽線を引き2万6000円に肉薄。騰落レシオは未だ95%と過熱感は感じられない。拡散を続けているボリンジャーバンドの+3σは、2万6,405円に位置する。

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NEW乾坤一擲(67)
日本証券新聞11月17日(月)紙面1面記事掲載

大勢上昇“第3波” 「乗るは大相場のみ」

日経平均は10月30日のザラバ安値2万2,948円から11月12日の同高値2万5,587円まで2,639円(上昇率11.4%)の大幅高を記録。13日は一服したが、週明け16日は取引開始前に内閣府が発表した7~9月の実質GDP速報値が前期比年率21.7%増と高い伸び率となったため、再び上値を追った。

あまりの急ピッチな上昇に面食らってか、「投資家は楽観になり過ぎている」とブレーキをかけるような声が著名ストラテジストの間から聞こえてくる。

私の見方は違う。楽観になり過ぎているのではない。悲観に傾き過ぎた反動現象が今、広がりつつあるのだ。足早に進む相場正常化への回帰現象ともいえる。

相場の行き過ぎをキャッチするうえで有効な東証1部市場の騰落レシオ(25日移動平均)は13日現在、87.14%。9月以降に限ると132.7%(9月28日)がピークだから、まだ相当な開きがある。過熱圏からは程遠い。通常、120%超が買われ過ぎとされるが、相場が勢いづくと140~150%まで駆け上がるケースは珍しくない。仮に150%前後に達しても、株価そのものはなお1~2週間、余熱を残して高水準をキープすることがある。

短期的なスピード調整を挟みつつ、前回、指摘したように、これから化学反応を起こしたように相場は熱くなっていくだろう。

疑心暗鬼

株式評論家諸氏とは違って回数こそわずかだが、時々、業務の一環として個人投資家向けに株式講演を行っている。今年はコロナ禍の影響もあって、9月23日の札幌講演のみ。演題は「逆バブルと上げ潮相場」だった。

逆バブルとは、楽観バブルとは正反対の状態にあるという意味。いうなれば「悲観のバブル」である。3月下旬の連載37回から、8カ月間近く強気を唱え続けてきたが、ようやく相場は超悲観ムードを乗り越え始めた、というのが実感だ。

しかし、コロナ感染者数は増えるばかり。回復傾向にあるとはいえ低水準にある企業収益も気になる。売り越し基調にあった海外投資家は11月第1週になって、現物、先物と合わせ1兆990億円の大幅買い越し越しに転じたが、国内の市場関係者の多くは疑心暗鬼に包まれ、株高の裏付けとなる材料(=事実)探しに明け暮れる日々だ。こうした状況は、なおしばらく続く。そして、マーケットに“納得感”が広がり、先高観が横溢(おういつ)するようになったとき、すべてを織り込んだ株式相場は株価のトレンド、つまり向きを変える。

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今日の市況概況
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11月16日(月)☆[概況/大引け]

日経平均は25,906円(521円高)。7~9月期GDPの急回復を好感。バイデン次期大統領が財務長官にイエレン前FRB議長の起用検討で金融規制強化の懸念後退からメガバンクが高い

大引けの日経平均は25,906.93円の521.06円高、TOPIXは1,731.81ポイントの28.59ポイント高。東証1部の値上がり銘柄数は1,703、値下がり銘柄数は425。出来高は14億749万株、売買代金は2兆6,689億円。
7~9月期の実質GDPは前期比年率21.4%増となり、4~6月期の同28.8%減から急回復となった。背景にあるのは人々の消費意欲、低い重篤率、政府の経済再開策で、この3要因が維持されるなら、日本経済は正常化に向けて回復していくとSMBC日興証券では予想している。
東証は広範囲にわたる業種が上昇し、日経平均は急反発を見せた。

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