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コラム2022年5月13日

【本日のマーケット】5月13日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

5月13日(金)のマーケット                                                                   

5月12日の米国株式市場でNYダウは一時605ドル安となったが、下げ幅を縮め6日続落となった。4月の卸売物価は前年同月比11.0%で、3月修正値の11.5%上昇から低下したが、市場予想の10.7%上昇を上回った。変動の大きい食品・エネルギーを除いたコア指数は前年同月比8.8%上昇(3月修正値は9.6%上昇)となり市場予想の8.9%上昇は下回った。長期金利は低下したが、処分売りが続いた。GMとフォードはウェルズ・ファーゴがアンダーパフォームに引き下げたことで売られた。FRBによる金融引き締めで景気が悪化するという見方からマスターカードも安い。一方、ショッピファイは2023年に売上成長率が加速するという見方から買われた。 NYダウは前日比103ドル(0.33%)安の31,730ドル。ナスダックは前日終値近辺に戻し、プラス圏で引けた。ビットコインの反発でコインベースも反発。アップルやマイクロソフト、エヌビディアが売られた。NASDAQ総合指数は前日比6ポイント(0.06%)高の11,370ポイント。S&P500指数は前日比5ポイント(0.13%)安の3,930。

5月SQを通過し、日経平均は大幅反発。プライム市場では、巨額赤字のソフトバンクGは資金繰りに懸念がないことと自社株買い方針で急騰。東京エレクは好決算で高い。リクルートとオリンパスが買われ、日揮は今期受注計画が前期比2.6倍以上でストップ高。芝浦メカは好決算でストップ高。Wスコープは将来の自社株買いに備え、SBI証券と自社株価予約取引契約でストップ高。一方、NTTデータは今期予想がアナリスト予想に届かず下落。メドピアは通期予想に対する進捗率が低い。

スタンダード市場では、アルマードが大幅続伸。ワークマンが反発し、東映アニメは最高益更新予想でストップ高。セメダインはカネカによる完全子会社化で上昇。ナガホリは連日の高騰。半面、日本電子材料は今期減益計画で売られた。田中化研は今期営業赤字予想が失望された。

グロース市場では、BASEは赤字決算だったが悪材料出尽くし感からストップ高。メルカリとモダリスが反発し、ミンカブは今期予想が好感され大幅高。カオナビは決算が計画を上回り大幅反発。サンアスタリスクは大幅続落となり、QDレーザは赤字継続見通しで売られた。

日足チャートでは、ボリンジャーバンドのマイナス2σからの切り返し。本日の大陽線で5日移動平均線も回復。次は25日移動平均線(2万6,806円)がターゲットとなる。週足では、長い下ヒゲを引いて底堅さが伺える。来週は13週移動平均線の回復が期待されるところ。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。大型連休が終わるとビッグニュースが相次いで流れました。SUBARU(7270)が決算発表に合わせて、群馬県にEV専用工場を設立する構想を明らかにしました。

実現すれば実に60年ぶりのことです。SUBARUの計画によれば、2025年の製品出荷を目指して、2500億円を投じて新工場を建設します。

EVの専用工場が国内で新たに建設されるのは初めてのことです。背景にはコロナウイルスの感染拡大、それと多発する自然災害による国際間のサプライチェーンの確保があります。

世の中全体が依然として不透明であることは否定できませんが、そのような時に次の技術トレンドが生まれてくるのが世の常でもあります。大型連休が明けて日本企業にもいよいよ新しい動きが出始めてきた模様です。

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注目記事 Pick up
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【SBG、最悪赤字も「なんぼのもんじゃ」 “孫節”に株価も好反応(12%高)
日本証券新聞5月16日(月)紙面1面TOP記事掲載 

守りながらアームで攻める

ソフトバンクグループ(SBG、9984・P)が12.2%高の大幅反発。12日開示した前2022年3月期決算は、史上最悪の1兆7,080億円の最終赤字となったが、悪材料出尽くしのうえ、空売りの買い戻しもあったとみられる。決算説明会での“孫節”も投資家を勇気づけたようだ。

世界的なグロース株の下落でビジョンファンドの業績が悪化。前々期の4兆9,879億円の黒字から一気に地の底に突き落とされた決算となった。孫正義代表取締役会長兼社長執行役員(写真)は、「株式市場は永遠に下がるわけでない。今、取るべき行動は守り」と述べ、手元の現金を厚く積むとともに、新規投資を厳格な基準にするとした。

・・・続きは紙面・Digital版で!

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今日の市況概況
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5月13日(金)☆[概況/大引け] 

大幅反発。巨額赤字のソフトバンクGが急反発となり、好決算の東京エレクも高い

大引けの日経平均は678円高の2万6,427円、TOPIXは35ポイント高の1,864ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,557、下落銘柄数は260。出来高は16億4,818万株、売買代金は3兆5,923億円。
日経平均は大幅反発。
ソフトバンクグループ(9984)は決算が巨額赤字だったが、資金繰りに懸念がないことや今後はビジョンファンドの投資を抑制し、11月8日までの上限1兆円の自社株買い計画を着実に実行する方針を明らかにしたことで急反発した。

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