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コラム2022年5月20日

【本日のマーケット】5月20日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

5月20日(金)のマーケット                                                                   

5月19日の米国株式市場は続落。フィラデルフィア連銀の5月の業況指数は2.6と4月の17.6から低下し、市場予想の16.0を下回った。4月の中古住宅販売戸数は年率換算で前月比2.4%減の561万戸と3カ月連続の減少となり、市場予想の565万戸を下回った。週間の新規失業保険申請件数は前週比2万1千件増の21万8000件と増加し、市場予想の20万件を上回った。調査会社コンファレンス・ボードが発表した4月の景気先行指数は119.2となり、前月比0.3%低下で、市場予想の横這いより鈍化した。ターゲットやウォルマート、P&G、ナイキなどが売られ、ショッピファイとブロックは買われた。 NYダウは前日比236ドル(0.75%)安の31,253ドル。ナスダックではアップルやシスコシステムズが売られたが、エヌビディアとネットフリックスは上昇。NASDAQ総合指数は前日比29ポイント(0.26%)安の11,388ポイント。S&P500指数は前日比22ポイント(0.58%)安の3,900。

日経平均は反発。中国の金融緩和による香港株高を好感。プライム市場では、ソフトバンクGや海運大手、リクルートが買われた。エプソンは自社株買いの発表が好感され大幅高。ウクライナ情勢を背景にロシア産チタン材からの代替調達需要の引き合い増加で、大阪チタニウムと東邦チタニウムが急騰。愛知県が工業用水を段階的に給水開始でトヨタも上昇。中小型株のリバウンドでJリースやマネーフォワードが高い。一方、キーエンスが軟調で、日医工と三井松島は反落。

スタンダード市場では、REMIXはインベスコ・アセット・マネジメントによる保有判明で反発した。ガーラが続伸。光陽社は今期が4期ぶり営業黒字転換見通しで2日連続ストップ高となった。田中化研が反発。一方、シンワワイズとスーパーツールは利食い売りで反落した。

グロース市場では、ライトワークスは京王電鉄から社員の学習プラットフォームとして採用され大幅高。シンバイオ製薬が一時ストップ高。英米で天然痘に似た症状が出る「サル痘」の患者が相次いでいるため、抗ウイルス薬関連で思惑買い。ワンプラは反落。BlueMemeが安い。

日足チャートでは、大陽線を引き5日移動平均線(2万6,651円)と25日移動平均線(2万6,703円)を上抜いた。週足では、上下に長いヒゲを引いての十字足。下値を切り上げており、来週は目前に迫った13週移動平均線(2万6,805円)ブレイクが期待される。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。日本の大型連休の間に開催された米FOMCでは、FFレートの誘導目標の0.5%引き上げと6月からのバランスシート縮小開始の日程が決定されました。

果たして米国経済はハードランディングに向かうのか、それとも見事にソフトランディングを果たせるのか。FRBの手腕にかかっています。当面はまだ両者の間で大きく揺れ動く展開が続きそうな気配となりつつあります。

それでも企業のリーダーは先行きの指針を示してゆかなくてはなりません。目先の動向は暗中模索の状態ですが、10年先を見据えた場合に取り得る選択肢ははっきりとしています。デジタル化と脱炭素の大きな社会のトレンドは微塵も揺らぎません。

それに合わせて企業サイドからは積極的な設備投資計画が次々と明らかになっています。企業経営者はまったく歩みを止めてはいません。それどころかチャンスに向かってますます速度を上げている様子です。この先の株式市場に押し目があるようであれば、そこは好機ととらえるべきです。

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注目記事 Pick up
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【総会視野にアクティビストが動く
日本証券新聞5月23日(月)紙面1面TOP記事掲載 

オアシス新キャンペーン、ストラテジックキャピタルにも動き

中国の住宅ローン向け指標金利引き下げを受け、日経平均は336.19円高。中国景気懸念後退としてリバウンド狙いの動きが生じた。注目を集めてきた3月期決算発表も20日の損保大手3社で事実上終焉。手掛かり難のタイミングを迎えるが、当面のホットな話題として、あらためて株主総会に向けた動きに注目してみたい。

有力アクティビストとして知られる香港オアシス・マネジメントは19日引け後、「フジテックを守るために」と題して、内山高一社長再任に反対するキャンペーンの開始と、セス・フィッシャー最高投資責任者(写真)による20日午後2時からのメディアブリーフィング開催を発表した(フィッシャー氏の主な発言内容は24日付本紙掲載予定)。

・・・続きは紙面・Digital版で!

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今日の市況概況
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5月20日(金)☆[概況/大引け] 

中国の住宅ローン向け金利引き下げを好感。レーザーテックやソフトバンクG、海運が上昇。チタン2社は急騰

大引けの日経平均は336円高の2万6,739円、TOPIXは17ポイント高の1,877ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,271、下落銘柄数は492。出来高は12億5,330万株、売買代金は2兆9,995億円。
中国人民銀行が住宅ローンの貸し出しの目安となる5年物金利を下げたため、不動産業界へのテコ入れが好感され、香港株と上海株が上昇した。
中国の金融緩和による香港株高を受けて、日経平均も反発。

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