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コラム2022年6月24日

【本日のマーケット】6月24日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

6月24日(金)のマーケット                                                                   

6月23日の米国株式市場は反発。パウエルFRB議長が23日の下院公聴会で「インフレ対策に無条件でコミットする」と述べたため、景気敏感株が売られ、NYダウは一時189ドル安となったが、長期金利の低下を受け、ハイテク株が買われたため、指数は持ち直した。NY証券取引所ではクラウドプラットフォーム開発のスノーフレークやEコマースプラットフォームのショッピファイ、暗号資産関連のブロックが買われた。NY原油先物が続落となり、エクソンモービルやシェブロンは下落。ボーイングやフリーポートマクモラン、キャタピラーが安い。NYダウは前日比194ドル(0.64%)高の30,677ドル。ナスダックではアップルやアマゾン、マイクロソフトが買われたが、AMDやシスコシステムズは売られた。NASDAQ総合指数は前日比179ポイント(1.62%)高の11,232ポイント。S&P500指数は前日比35ポイント(0.95%)高の3,795。

日経平均は続伸。プライム市場では、インテルのCEOが半導体の供給不足は少なくとも2024年まで続くと予測したため、レーザーテックと東京エレクが高い。Wスコープは韓国子会社がKOSDAQ上場承認で急騰。洋上風力発電で1社独占が制限されるため、受注巻き返し期待からレノバがストップ高。これまで調整が深かったメルカリやラクス、カカクコムなどの中小型グロース銘柄に資金が向かい、重厚長大型産業の三菱重工やIHIは売られた。三菱自動車も安い。

スタンダード市場では、ウエストHDは業績下方修正を発表し急落したが、悪材料出尽くしで切り返した。REMIXやフェローテックが買われ、シンワワイズが大幅高。OKKは日本電産による再建への取り組みが報じられ上昇。一方、サイバーステップやネットマーケティングは下落。

グロース市場では、PSSはサル痘ウイルスDNAPCR検査キットを7月から発売すると発表しストップ高。エネチェンジが急反発し、窪田製薬がストップ高。ステラファーマは中国の海南島医療特区向けBNCT用ホウ素医薬品の供給で大幅高。CANBASは続落。モダリスは反落。

日足チャートでは、週初に大きく下方向に振れたあとに買戻し。火曜日以降は4日連続で5日移動平均線上での推移。ボリンジャーバンドのマイナス2σに到達してからのリバウンドとなった。一目均衡表の雲の領域が薄くなっているところで、ここを抜けて25日・75日移動平均線を目指して行けるかが、来週以降のポイントとなりそう。週足では、長い下ヒゲを伴う陽線。3月18日の週以来、パラボリックが陰転しているのが気になるところ。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。夏至を過ぎたばかりだというのに全国各地で気温が30度を超えました。梅雨明けは例年以上に早まりそうです。

変化の度合いが増しているのは天候ばかりでなく、日常の暮らしも同じです。気がつけば毎日のように値上げに関するニュースが報じられています。

新聞等で伝えられるニュースを拾っただけでも片手に余ります。今週はカルビーが9月から「ポテトチップス」と「じゃがりこ」を値上げすると発表しました。今年1月に続いて2度目の、しかも最大20%の価格引き上げだそうです。

先週は「中央銀行ウィーク」と呼ばれるほど、FRBやイングランド銀行をはじめ各国の中央銀行が政策金利を引き上げました。すべてはインフレ抑制のためですが、それがすぐに効果を発揮するというものではありません。物価高騰の勢いはまさに燃え盛っているような状況で、少なくともこの勢いは秋口まで続くことでしょう。

企業にも、また庶民にとっても物価の高騰は苦しいものですが、しかし考えようによっては現在の諸物価が上がるという流れは企業にとっては朗報でもあります。原材料価格の上昇を販売価格に転嫁しやすい状況が生まれつつあります。

景気の鈍化懸念が台頭して株価はしばらくもたつくかもしれませんが、値上げが通る経営環境であれば企業業績はさほど不安はありません。押し目買いの好機が近づいていると見るべきでしょう。

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【「フジテック問題」 アクティビストの目
日本証券新聞6月27日(月)紙面1面TOP記事掲載 

オアシス・マネジメント セス・フィッシャーCIO語る

今年の「対決総会」の“目玉”とされたのが23日のフジテック(6406・P)。アクティビストの香港オアシス・マネジメントが、創業家の内山高一社長が関与する「多数の疑わしい関連当事者取引」などを指摘し、取締役再任議案への反対を呼びかけてきたためだ(22日付本紙最終面「特報」参照)。ところが、総会当日、開始1時間前になって会社側が同議案を取り下げ、肩透かしに終わった。取り下げの背景について、24日付日本経済新聞は「内山氏が否決される可能性が高かったとみられる」と報じている。オアシス・マネジメントは23日午後、メディアブリーフィングを開催。セス・フィッシャーCIO(最高投資責任者)=写真=の発言内容で興味深かった部分を以下のようにまとめた。

・・・続きは紙面・Digital版で!

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今日の市況概況
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6月24日(金)☆[概況/大引け] 

半導体関連が買われ、中小型グロース銘柄の上昇が目立った

大引けの日経平均は320円高の2万6,491円、TOPIXは14ポイント高の1,866ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,336、下落銘柄数は446。出来高は12億4,447万株、売買代金は2兆9,584億円。
日経平均は続伸。インテルのCEOが半導体の供給不足は少なくとも2024年まで続くと予測したため、レーザーテックと東京エレクが買われた。

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