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コラム2023年12月15日

【本日のマーケット】12月15日(金)週末版 鈴木一之氏特別寄稿

12月15日(金)のマーケット                                                                   

12月14日の米国株式市場は6日続伸となった。11月の小売売上高が前月比0.3%増と、市場予想の0.1%減に反して増加したことが好感された。中盤に利益確保の売りで主要3指数は反落した場面もあったが、押し目買いですぐに切り返した。バンク・オブ・アメリカはオデオン・キャピタルが投資判断を引き上げたことで買われた。反面、イーライ・リリーは下落。NYダウは前日比158ドル(0.43%)高の37,248ドル。米運輸省道路交通安全局がテスラの自動運転支援システム「オートパイロット」の誤用防止対策は不十分と判断したことを受けて、テスラは200万台以上を対象とするリコール(無料の回収・修理)を届け出たが株価は上昇した。アドビは通期の売上高見通しがアナリスト予想に届かず下落した。NASDAQ総合指数は前日比27ポイント(0.19%)高の14,761。S&P500指数は前日比12ポイント(0.26%)高の4,719。

日経平均は反発。米半導体株指数が2年ぶりに最高値を更新したためアドバンテストなどが買われた。信越化学はモルガン・スタンレーが目標株価を引き上げた。転職サイト「ビズリーチ」運営のビジョナルは好決算で大幅高。海運株が反発。中国で上海市と北京市が住宅ローン頭金比率の引き下げなど住宅購入促進策を発表した。中国で不動産開発を行っている宮越HDが大幅高。伊藤忠や鉄鋼など中国関連も高い。銀行が売られ、ANYCOLORは大幅安。

スタンダード市場では、住信SBIネット銀が反発。日銀がゼロ金利政策を解除するという期待が高まる場合は住宅ローン金利の上昇により収益性が向上すると期待されている。まんだらけが大幅高。JapanEyewearは好決算で買われた。麻生フオームとアウンコンサルは大幅反落。

グロース市場では、MacbeePとデリバリーコンサル、笑美面は好決算でストップ高。サンバイオは国内SB623慢性期外傷性脳損傷プログラムの収量に関する課題は解決し、審査は進捗と報告したためストップ高。ジャパンM&Aは好決算だったが材料出尽くし感から一時ストップ安。

日足チャート上では、3万3000円を挟んで25日移動平均線に頭を抑えられる展開。5日移動平均線移動平均線上に浮上して週末を迎えた。週足では上下に短いヒゲを伴う陽線。13週移動平均線(3万2327円)がサポートなった。

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★☆★ 《特別寄稿》鈴木一之 スズカズ・アイ ★☆★
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鈴木一之です。今週はFOMCの週でした。乱高下が見られましたが、週末は少し落ち着いています。

来週の日銀・決定会合を控えて今週も142円台まで再び円高・ドル安に進んでいますが、株価も週末には落ち着きを取り戻してきました。この水準はひとまず通過した経験があるためか、もはや円高というだけで無差別に売り込まれることはなりそうです。

来年の相場を展望する場合、これまで以上に注目されると見られるのが「非財務情報」です。企業が内在する数字に置き換えることのむずかしい部分が評価対象となってきますので、簡単なことではありません。後戻りすることもないと見られます。

世の中は金利や為替、財政など、まずマクロ的な部分から大きく動き出しました。順番で言えば来年は、ミクロというべきか、個々の企業サイドの変化がより前面に出てくることになりそうです。小さな変化をできる限り見落とさないよう、注意して臨みたいものです。

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注目記事 Pick up
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【来年も円安基調は不変
日本証券新聞12月18日(月)紙面1面TOP記事掲載 

年央155円、年末150円も 東海東京調査センター 柴田秀樹氏

日銀のマイナス金利解除が予想される2024年、円高になるのではとの見方が広がっており、中には1ドル=120円台を予測する金融機関も出ている。だが、為替のスペシャリストである東海東京調査センターの柴田秀樹金利・為替シニアストラテジストは14日開かれたメディア向け勉強会で、年始こそ135円程度まで円高になる可能性があるものの、巻き戻しもあって徐々に円安が進行。年半ば以降には155円超えとの予想を披露した。輸出株や外国株への投資家にとって明るいニュースといえよう。

柴田氏はまだ110円台だった21年8月に早くも「警戒すべきは円高より円安リスク」と警鐘。昨年3月に「数年以内に147円」、今年3月に「23年の円高は年始がピークで円安になる」などと予測を次々に的中させている。円安は日米金利差よりも日本経済の構造的な問題が要因という立場だからだ。

・・・続きは紙面・Digital版で!

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今日の市況概況
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12月15日(金)☆[概況/大引け] 

反発。中国の住宅購入促進策を受け、宮越HDや海運、鉄鋼が高い

大引けの日経平均は284円高の3万2,970円、TOPIXは10ポイント高の2,332ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は961、下落銘柄数は666。出来高は20億4,405万株、売買代金は4兆9,574億円。
日経平均は反発。
米半導体株指数が2年ぶりに最高値を更新したためアドバンテストなどが買われた。

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