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コラム2024年4月4日

【本日のマーケット】4月4日(木)

4月4(木)のマーケット                                                                   

4月3日の米国株式市場でNYダウは3日続落、S&P500とナスダックは反発した。3月のISM非製造業景況指数が51.4と2月の52.6から低下し、市場予想の52.7を下回った。仕入れ価格指数は53.4と2月の58.6から低下し、2020年3月以来の水準となった。1日に発表された3月のISM製造業景況指数では、仕入れ価格指数が55.8と2月の52.5から上昇したため、インフレ圧力の高まり、FRBによる利下げ開始が先延ばしされると警戒されたが、サービス業では仕入れ価格指数が低下したため、インフレ鈍化を期待させた。その他、パウエルFRB議長が講演で「経済が予想通りに幅広く展開すれば、年内どこかの時点で政策金利の引き下げを開始するのが適切になる可能性が高いと、大半の連邦公開市場委員会(FOMC)参加者はみている」と語ったことも好感された。これらを受け、主要3指数は反発したが、インテルとディズニーが売られたため、NYダウは終盤に下落した。NYダウは前日比43ドル(0.11%)安の39,127ドル。ナスダック上場でNYダウに採用されているインテルは、他社向け半導体製造を目指す製造部門(ファウンドリー部門)の赤字が拡大し、向こう数年は損益分岐点に達しない可能性があるとの見方を示したことが失望された。電気自動車のテスラは、中国部門で「モデル3」と「モデルY」の購入に無金利ローンを提供すると発表したため反発。ただし、トランプ前米大統領は2日の遊説で「任期初日に電気自動車(補助金支援)命令廃止に署名すると約束する」と述べた。NASDAQ総合指数は前日比37ポイント(0.23%)高の16,277。S&P500指数は前日比5ポイント(0.11%)高の5,211。

日経平均は反発。ソシオネクストはモルガン・スタンレーが格上げし、MARUWAはGS証券が新規に「買い」、DeNAはJPモルガンによる2段階格上げで急騰した。柏崎市長が原発再稼働の条件を緩和したため、東電は1000円を回復。金価格高騰で住友鉱山への物色も継続。銀行と保険も高い。ユニチカは世界最高レベルの高表面積を有するハイエントロピー合金の開発に成功したことでストップ高。半面、空運が売られ、東京エレクはもみ合い。

スタンダード市場では、ジェイ・イー・ティが国産半導体のラピダス社から新たな研究開発業務の承認を受けたことで買われた。子ども服のナルミヤは中期経営計画を発表し上昇した。伊勢化学が続伸。一方、フォーサイドとさくらKCS、東京ボード工業は続落となり、かんなん丸は反落。

グロース市場では、QPS研とLaboroAIが3日続落。ナノMRNAは反落した。ELEMENTSが大幅安となり、海帆の調整が続いた。他方、カウリスは関西電力送配電と組んで金融機関向けにマネーロンダリング(資金洗浄)対策サービスを始めると報じられ急騰した。

チャート上では、長めの上ヒゲを伴う陰線。大きくギャップアップとなり、4万200円台まで上値を伸ばしたが、戻り待ちの売りに押され安値引けとなった。25日移動平均線(3万9796円)もわずかに下回り、売り圧力の強さを感じさせた。

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住友鉱、DOWAが年初来高値
 日本証券新聞4月5日(金)紙面1面TOP記事掲載

銅価格が1年2カ月ぶり高値 米中の経済指標堅調

4日の東京市場では日経平均株価が急反発。主力ハイテク株の上昇が目立つなか、業種別指数では電気・ガスに次いで非鉄金属が値上がり率2位となった。

3日のLME(ロンドン金属取引所)で銅相場が前日比272ドル高の1トン=9,263ドルと2023年1月以来、1年2カ月ぶりの高値を付けたことを受け、関連株が買われた。住友金属鉱山(5713・P)が7日続伸で年初来高値を更新したほか、DOWAHD(5714・P)も高値更新。三井金属(5706・P)三菱マテリアル(5711・P)が大幅高となった。CBOT(シカゴ商品取引所)の銅先物価格に連動するよう設計されているWT銅ETF(1693)は連日の上場来高値更新。

米国と中国で3月の製造業PMI(購買担当者景況感指数)が上向くなど堅調な経済指標の発表が続き、資源・エネルギー、非鉄などの素材関連に物色の矛先が向きやすい環境となっている。

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今日の市況概況
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4月4日(木)☆[概況/大引け]

アナリストレポートで急騰目立つ。朝方はブラックロックによるディスコ買い増しを好感したが、終盤半導体関連は小幅安

大引けの日経平均は321円高の3万9,773円、TOPIXは25ポイント高の2,732ポイント。東証プライム市場の上昇銘柄数は1,010、下落銘柄数は576。出来高は19億8,441万株、売買代金は4兆7,963億円。
日経平均は反発し、朝方791円高の4万243円となったが、5日の米国雇用統計の発表を控え、終盤は上げ幅を縮めた。
朝方騰勢を強めたのは、世界最大の資産運用会社のブラックロックの日本法人がディスコの保有比率を引き上げたことが大量保有報告書で判明したため、半導体関連に対する過熱感への不安がやや軽減されたことや、証券会社経由のNISA買付額について、モルガン・スタンレーMUFG証券が我々のブル・ケースの3倍の勢いで投資資金の流入がみられていて、嬉しい誤算と報告したことも投資家心理を後押した。

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