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IPO2020年11月24日

新規上場紹介 オーケーエム 12月17日 東証2部 バルブなどの製造・販売

オーケーエム(6229)が12月17日、東証2部に新規上場する。

建築、発電、造船、各種プラントなど幅広い業界における流体バルブを中心とした流体制御機器の製造、販売が主力事業。

市場によって「陸用」「船用」に区分しており、売上高構成は「陸用」が52.3%、「船用」が47.7%(2020年3月期)。海外売上高比率は約3割を占めており、主に韓国や中国向けに船舶用排ガスバルブを販売している。また、顧客ニーズに合わせたカスタマイズバルブを開発・製造・販売。標準製品では対応できないニッチ市場を開拓している。

陸用については、建築設備、化学、電力ガス、鉄鋼、紙パルプ、水処理業界など幅広い顧客に納入しているのが特徴。高層ビル、工場、空港、駅、遊園地などの最終需要先で同社の製品が使用されており、例えば超高層ビル「あべのハルカス」では、すべての空調設備に同社のバルブが使用されている。

船用については、各造船所に納入している。加えて、特定海域を運行する船舶に対し、国際海事機関がNOx(窒素酸化物)3次規制での船舶排ガス処理装置の搭載を16年1月から義務付けた。同社は処理装置における世界的なライセンサー2社(この2社でシェア90%超)による船舶排ガス処理装置用バタフライバルブの製造販売認証を取得している。この船舶排ガス用バルブ市場が本格的に立ち上がってきており、同社は過半のシェア獲得を目指している。

21年3月期の業績は、売上高82億7,800万円(前期比6.5%減)、経常利益8億3,400万円(同1.8%減)の予想。陸用は上半期こそ前期並みの水準を確保したものの下期は新型コロナの影響が現れると想定して通期では前期を下回る見込み。船用についても下期は受注がやや下振れる見込み。

概要

●事業内容=バルブ製造販売事業
●本社=滋賀県蒲生郡日野町大字大谷446番地の1
●代表者=村井米男代表取締役社長
●設立=1962年5月
●上場前資本金=4億9,966万5,000円
●発行済み株式数=431万5,200株(上場時)
●筆頭株主=クローバー通商(上場前18.23%)
●公募株式数=100万株
●売出株式数=31万7,000株(ほかにオーバーアロットメントによる売出が19万7,500株)
●仮条件=11月27日に決定
●ブックビル期間=12月1日から7日まで
●引受証券=三菱UFJモルガン・スタンレー(主幹事)、SMBC日興。SBI、みずほ、いちよし、西村

業績推移(連結)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2019.3 8,646 1,335 268.82 20
2020.3 8,852 849 172.93 20
2021.3(予) 8,278 834 157.94 35
※単位100万円、1株利益・配当は円

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