クラサスケミカル(646A)が9月29日、東証スタンダード市場に上場する。エチレン・プロピレンなどの基礎化学製品、酢酸を主原料とする有機化学製品、合成樹脂製品などの製造・販売を手掛ける。ユーザーは自動車、家電、衣料、塗料、食品包装など幅広い。
同社は2025年1月にレゾナックHD(4004・P)およびレゾナックから石油化学事業を承継し営業を開始した。源流は1969年に竣工した旧昭和電工大分石油化学コンビナート。
今回の上場は一定の条件を満たせば実質非課税で子会社を分離できる「パーシャルスピンオフ」税制を活用。9月30日を基準日(権利付き最終日は28日)としてレゾナックHDの株主が保有する1株に付きクラサスケミカル1株の割合で現物配当が行われる。権利落ち日の29日に上場というスケジュール。スピンオフの実行後は、レゾナックHDが保有するクラサスケミカルの持ち分比率は20%未満となり連結子会社ではなくなり、持ち分法適用対象外となる。上場は公募・売り出しを行わないダイレクト・リスティングとなり、上場日の1週間前までの日に、日本取引所グループ「新規上場会社情報」ウェブサイトに流通参考値段が掲載される予定。
2026年12月期の売上高は前期比6.4%増の3,234億円、経常利益は同24.9%減の42億円を見込む。7月以降の前提為替レートは1ドル=155円、想定国産ナフサ価格は1キロリットル当たり8万6,000円。今年5月に発表した中期事業戦略では30年近傍に営業利益100億~120億円、純利益70~75億円、ROE(自己資本利益率)約9%、ROIC(投下資本利益率)約6%を目標に掲げている。
新規事業の創出では中国やインドなどでの新規プラント建設需要の高まりを捉え、ナレッジビジネスとして酢酸誘導品の製造技術や触媒技術のライセンス事業の拡大に力を入れる。このほか、研究開発やマーケティングを強化、需要成長が見込める分野や新製品・新素材の調査や模索研究を本格化、他社との事業提携やM&Aなどの施策も検討する。
資本配分については今後4~5年の設備投資は、老朽更新を中心に製造設備の維持更新投資に重点を置く。株主還元はDOE(株主資本配当率)5%を目標に安定的な配当を実施、業績やキャッシュ・フロー、財務状況などに応じて還元水準の継続的向上を図る。(M)
概要
●事業内容=エチレン・プロピレンなどの基礎石油化学製品の製造・販売、酢酸を主原料とした有機化学製品の製造・販売、合成樹脂製品の製造・販売など
●本社=大分県大分市大字中ノ洲2(最寄りの連絡場所は東京都港区東新橋2-3-17)
●代表者=福田浩嗣代表取締役
●設立=2024年8月
●上場前資本金=1億1,000万円
●発行済み株式数=2億3,441万5443株(上場時)
●筆頭株主=レゾナックHD(上場前100%)
●公募・売り出し=なし
●引受証券=みずほ(主幹事)
業績推移(連結)
| 売上高 | 経常利益 | 1株利益 | 配当 | |
| 2025.12 | 303,926 | 5,589 | 13.21 | ― |
| 2026.12(予) | 323,400 | 4,200 | 7.25 | 12 |
| ※単位100万円、1株利益・配当は円 | ||||
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