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IPO2022年6月2日

新規上場紹介 サンウェルズ 6月27日 グロース パーキンソン病専門の老人ホーム展開

サンウェルズ(9229)が6月27日、グロースに新規上場する。

パーキンソン病専門の有料老人ホーム「PDハウス」を中核事業として、2022年3月現在、北海道、関東、関西、九州、北陸に12施設を613床展開。23年3月には20施設、1047床と、さらなる全国展開を計画している。06年、苗代亮達代表取締役社長が大病を患った経験から、病気や障害を持っている人をサポートしたいと設立した。

パーキンソン病は国の指定難病で、手足が震える、動きが遅くなる、倒れやすくなるなどの症状が徐々に進行。根治する治療法は確立されていないが、適切な薬剤コントロールとリハビリの組み合わせで進行を遅らせることは可能。患者は高齢化とともに増えており、国内に約14万人おり、潜在的な需要は大きい。

PDハウスのサービスの特徴は3つ。まず、パーキンソン病に特化したリハビリプログラムを準備している。内容は専門家が監修し、入居者一人一人の状態に応じたリハビリを提供、評価していく。また、脳神経内科病院と連携し、専門の医師が訪問治療。入居後も安心して専門的治療を継続できる。看護師、介護、リハビリ職員とのチーム医療体制を築いている。さらに、看護師が24時間対応することで服薬管理や細かな症状の変化に対応。医療処置も施設内で可能なため、安心して生活ができる。

順天堂大学の服部信孝教授や福岡大学の坪井義夫教授が運営顧問になるなど、全国のパーキンソン病研究の専門医と連携、共同研究を進めている。3次元オンライン診察システム、VRリハビリ、ICTモニタリングなど新たなサービスも開発中で、競合と差別化している

医療保険、障害保険のサービス対象となるパーキンソン病患者を受け入れているため、介護保険売り上げと賃料、食費などの売り上げに加え、医療保険売り上げと傷害保険売り上げが上乗せされ、入居者一人当たりの単価が大きい。

このほか、がん患者らを対象にする医療特化型有料老人ホーム、認知症対応型グループホーム、リハビリ型デイサービスなども運営している。

23年3月期の業績は売上高129億9,000万円(前年同期比54.3%増)、営業利益13億2,000万円(同2.6倍)を見込んでいる。(HS)

概要

●事業内容=パーキンソン病専門の有料老人ホーム「PDハウス」を中心とした介護事業等の運営
●本社=石川県金沢市二宮町15-13
●代表者=苗代亮達代表取締役社長
●設立=2006年9月
●上場前資本金=3,500万円
●発行済み株式数=1,174万株(上場時)
●筆頭株主=株式会社杏(上場前56.53%)
●公募株式数=176万1,000株
●売出株式数=117万4,000株(ほかにオーバーアロットメントで44万200株)
●仮条件=6月9日に決定
●ブックビル期間=6月10日から16日まで
●引受証券=野村(主幹事)、SMBC日興、東海東京、SBI、みずほ、楽天、今村

業績推移(単体)

売上高 営業利益 1株利益 配当
2021.3 5,404 322 31.19 10.91
2022.3 8,419 490 33.03 11
2023.3(予) 12,990 1,320 72.19 25.27
※単位100万円、1株利益は円

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