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IPO2023年3月6日

新規上場紹介 ノイルイミューン・バイオテック 3月29日グロース 次世代のがん免疫療法実用化目指す

ノイルイミューン・バイオテック(4893)が3月29日、グロースに新規上場する。

山口大学と国立がん研究センター発のバイオベンチャー。長年取り組んできたがん免疫療法の研究成果を基盤に、次世代のがん免疫療法実用化を目指す。自社研究のほか大学、研究機関、国内外企業と共同研究開発を行っている。自社創薬事業に加えて、免疫細胞に遺伝子改変を加える独自の「PRIME技術」を他社にライセンスする「共同パイプライン」の2つの事業を有する。

遺伝子改変技術を用いて、免疫システムの中心を担うT細胞の能力を増強。がん細胞表面のがん抗原を認識するCAR遺伝子を導入する「CAR|T細胞」を作製する。さらに大量に「CAR|T細胞」を増やしてから患者に投与する「CAR|T細胞療法」が、注目を集めている。

既に血液がんに非常に高い有効性が実証されており、がんの9割を占める固形がんへの有効性が課題となっている。そのため、同社では「PRIME技術」を応用して次世代の「CAR|T細胞」を作製。動物実験で、固形がんに対する高い効果が示されている。

自社創薬事業は武田薬品工業(4502・P)、共同パイプライン事業は中外製薬(4519・P)第一三共(4568・P)などをパートナーとして対象のがんが異なる複数の開発を進めている。第1相の臨床試験に入ったものもある。

2023年12月期の業績は、営業収益3億1,900万円(前期比49%減)、営業損益15億3,500万円の赤字(前期は1億600万円の赤字)を見込んでいる。(HS)

概要

●事業内容=CAR|T細胞療法を主とした新規がん免疫療法の開発
●本社=東京都港区芝大門2-12-10
●代表者=玉田耕治代表取締役社長
●設立=2015年4月
●上場前資本金=27億8,755万2,000円
●発行済み株式数=4742万9,865株(上場時)
●筆頭株主=株式会社鶴亀(上場前23.27%)
●公募株式数=785万株
●売出株式数=オーバーアロットメントで117万7,500株
●仮条件=3月13日に決定
●ブックビル期間=3月14日から17日まで
●引受証券=SMBC日興(主幹事)、SBI、野村、みずほ、東洋、岩井コスモ、あかつき、丸三、極東、マネックス、岡三、水戸

業績推移(単体)

事業収益 経常利益 1株利益 配当
2021.12 100 ▼792
2022.12 625 ▼384
2023.12(予) 319 ▼1,832
※単位100万円、1株利益は円、▼は赤字

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