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IPO2019年6月25日

新規上場紹介 ビーアンドピー 7月24日 マザーズ インクジェットプリンターによる広告制作

ビーアンドピー(7804)が7月24日、マザーズに新規上場する。

業務用の大判インクジェットプリンターを使用して、プリント・加工・納品までを一貫して行うインクジェット出力事業を行っている。広告代理店、広告制作会社、印刷会社、デザイン会社などから発注される「販売促進用広告物の制作」、ゲーム機メーカーが取り扱うプリントシール機の外装カーテン、インテリアメーカーやインテリア専門商社が取り扱う内装壁材や床材などの「生活資材・製品制作」が主な事業。

インクジェットプリンターは当初は紙にプリントする用途が主だったが、大判インクジェットプリンターの技術革新・高画質化に伴い、紙以外のアクリル素材、木材、衣類など多種多様なあらゆる材料へのプリントが可能になり、ここ数年では3Dプリントという三次元へのプリントも可能になっている。

同社では大阪、東京、神奈川、福岡に営業・制作の拠点を置き、100台以上の多種多様な業務用インクジェットプリンターや各種加工マシンを保有するとともに、100名を超える制作オペレーターを配置し、インクジェット出力サービスを展開している。

営業面では、広い地域であらゆる業界からの受注を目指すのではなく、広告代理店、広告制作会社、印刷会社、デザイン会社、屋外サイン業者に的を絞り、そうした顧客が集中する都心部の狭い地域で受注占有率で地域トップになるのが基本方針。広告業界の特性として広告代理店などが広告主から即納体制を求められるようになり、同社も即納体制を整備することが受注獲得で重要になっている。

制作は主要な拠点において24時間体制で生産を行っており、顧客からの短納期の注文や緊急案件も含め、さまざまな要望に対応可能なサービス体制を構築。また、東京本社には3Dスタジオを設立し、高精彩の立体造形製品や形状確認用試作製造が行えるフルカラー立体造形サービスを展開している。

「短納期」と「ワンストップサービス」をキーワードに、他社よりも質の高いサービス、付加価値の高いサービスを提供することが主な経営戦略。2019年9月期を初年度とする3カ年の中期経営計画を策定。最終年度の21年10月期に売上高38億5,000万円、経常利益8億8,498万円(18年10月期の実績は売上高24億700万円、経常利益5億5,300万円)を目標として、次の2つの経営方針を掲げて売上高成長率10%を目指す。①基幹収益事業の加速・拡大=収益性が高く、最も得意とする「広告業界」への事業領域を加速・拡大させる。②成長事業への積極的投資=インテリア製品を主とする「生活産業」への事業推進と、3Dプリントや建材製品を主とする「工業製品」への事業推進を積極的に行っていく。

また、中期経営計画ではM&A(企業合併・買収)戦略を推進する方針。具体的には同業のインクジェット出力企業の買収による営業地域や顧客層の拡大、制作体制の充実を計画。また、発展が見込まれるシルク印刷企業、3Dプリント関連企業、オフセット印刷企業などの買収による事業領域の拡大を計画している。

上場に際して調達した資金は、設備投資資金、営業エリア拡大のための新規拠点設立費用、EC(電子商取引)サイト用ITシステム構築費用に充当する予定。

概要

●事業内容=業務用インクジェットプリンターを使用した販売促進用の広告制作、インテリアなどの生活資材・製品制作
●本社=大阪市西区江戸堀2-6-33
●代表者=和田山朋弥代表取締役社長
●設立=1985年10月
●上場前資本金=1,000万円
●発行済み株式数=230万株(上場時)
●筆頭株主=英知興産(上場前91.79%)
●公募株式数=30万株
●売出株式数=30万株(このほかオーバーアロットメントで9万株)
●仮条件=7月3日に決定
●ブックビル期間=7月5日から11日まで
●引受証券=いちよし(主幹事)、三菱UFJモルガン・スタンレー、SMBC日興、大和、極東、マネックス、岩井コスモ、SBI、エース、東洋

業績推移(単体)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2017.10 1,945 376 98.82 30
2018.10 2,407 553 271.78 50
2019.10(予) 3,150 549 178.83 50
※単位100万円、1株利益、配当は円

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