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IPO2023年3月23日

新規上場紹介 日本システムバンク 4月14日 名証メイン コインパーキングを全国展開

日本システムバンク(5530)が4月14日、名証メインに新規上場する。

子会社3社と同社グループを構成。コインパーキングを全国各地で運営し、駐車場機器の販売、保守なども手掛ける。

遊休不動産の有効活用を掲げ、コインパーキングの収益に興味はあるが自分で運営するのは不安という土地所有者に対しては、同社が運営事業者となり所有者から賃借した土地に開設する。コインパーキングを自分で運営したいという土地所有者には同社が駐車場機器の供給、メンテナンス事業者として、コインパーキングの開設から清算機内の利用料金回収、トラブル発生時の駆けつけ対応など、運営を幅広くサポートする。直営駐車場・駐輪場と、管理受託した駐車場・駐輪場の数は順調に伸びており、今年1月末現在、45都道府県で7344件、13万2,270車室を展開する。

コインパーキングの商圏は一般的に半径200メートルと言われ、非常に狭いことが特徴だ。同社ではコインパーキングの稼働率を社内の専門チームが日常的に監視。立地の商圏内で集客力のある店舗の出退店といった需要変動の兆候を見つけた場合は、社内で蓄積している豊富な業績データを活用して、現地調査に基づいた適切な料金体系に変更するなど、収益の向上につなげている。

積雪への対応力も強みだ。一般的なコインパーキングはタイヤロック装置が設置されているフラップ式駐車場だが、冬の除雪の際、フラップ板の周辺では接触破損の恐れがあるため除雪機が使えず、作業時間が長くかかるという難点がある。同社は北海道など降雪地域では除雪機が使いやすいように、フラップ板がない駐車場を積極的に展開し、除雪を短時間で済ませることで売り上げ機会損失の最小化を図っている。

また、コインパーキング利用者の利便性向上につなげるため、独自のアプリ「SmooPA」を提供。混雑状況も確認できるコインパーキングの検索機能、スマホでの利用料金の決済機能があり、今年1月現在でアクティブユーザーは1万7,000人を超えた。

2023年6月期は売上高が前期比0.3%減の67億5,600万円、営業利益は同8.2%増の3億8,360万円を見込んでいる。(YY)

概要

●事業内容=コインパーキングの運営、駐車場機器の販売・保守
●本社=福井県福井市中央3-5-21
●代表者=野坂信嘉代表取締役社長
●設立=1996年7月
●上場前資本金=4億9,715万円
●発行済み株式数=114万5,144株(上場時)
●筆頭株主=野坂信嘉(上場前25.62%)
●公募株式数=10万株
●売出株式数=5万株(このほかオーバーアロットメントで2万2,500株)
●仮条件=3月27日に決定
●ブックビル期間=3月29日から4月4日まで
●引受証券=岡三(主幹事)、SBI、益茂、アイザワ、ちばぎん、あかつき

業績推移(連結)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2021.6 6,947          ▼89        – 27
2022.6 6,766 340 171.86 31
2023.6(予) 6,756 364 188.48 53
単位100万円、1株利益・配当は円。▼は赤字

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