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IPO2022年8月30日

新規上場紹介 FPパートナー 9月22日 グロース 金融サービス全般の保険業

FPパートナー(7388)が9月22日、東証グロースに新規上場する。

個人、法人の顧客向けにファイナンシャルプラニングを行う保険代理業が主な業務。アクサ生命保険、ソニー損害保険など生命保険22社、損害保険10社と代理店業務委託契約を結んでおり、地域に密着した対面営業のほか、オンライン相談で契約数を拡大。ライフプランに合わせた貯蓄や資産運用など、お金に関する様々な相談に応じる「マネードクター」の店舗も運営し、金融サービス全般への事業展開を進めている。

主要顧客層は20歳代から40歳代にかけてのファミリー層。キャッシュフローの改善や老後の資産形成のほか、万一の備えとしての保険商品の提案を行っている。全国47都道府県に100を超える支社があり、広い営業網が強み。廃業する代理店の顧客の受け皿ともなり、2021年2月から今年5月までの期間に23社から2万3,500件の契約移管を受けた。

業務の効率化を図るため、顧客の開拓は会社が行い、主に地元採用で地域密着型の営業社員(外交員)は商品の販売に専念する。入社1年未満を除く営業社員の97%がFP(ファイナンシャルプランナー)資格を取得しており、適切な顧客対応につなげている。新型コロナウイルス感染拡大による非対面での相談ニーズに応えるため、20年5月から「オンラインFP相談」も始めた。

営業社員が使用する顧客情報管理、商談記録などのセールス系一元管理システムは自社開発しているのが特長。顧客のライフイベントと一生涯のキャッシュフローをグラフに可視化し、広範囲なファイナンシャルプラニングにつなげている。

保険に限定せず金融サービス全般に対応しようと、19年10月に屋号を「保険のビュッフェ」から「マネードクター」に変更。テレビCMで認知度を上げた。今年4月に電通が行った保険代理店社名認知度調査では「マネードクター」の認知度は47.1%と、2年前から倍増。CMとの相乗効果で同社WEBサイトからの相談申し込みが大幅に増加している。

首都圏などには顧客が来店して相談できる「マネードクター店舗」も展開。ライフプランの作成から資産形成のアドバイス、老後資金や相続といった、お金に関するあらゆる相談ができる「マネードクタープレミア」の店舗も昨年11月から東京、大阪、名古屋などで展開している。

総顧客数は21年11月末で42万5,000人を超え、拡大が続く。今後の経営戦略としては、本業の保険代理業を主軸とした派生分野への進出と強化を想定。投資信託商品の販売、住宅ローンの紹介や取次サービス、相続対策に特化した専門部署の稼働と、士業ネットワークとのアライアンス推進を計画している。

保有契約数が順調に伸びていることから、17年11月期に100億円だった売上高は、前21年11月期には209億円と倍増。今期は売上高240億円(前期比15%増)、経常利益33億4,800万円(同85%増)を見込んでいる。

概要

●事業内容=個人および法人向けの保険代理業、金融商品仲介業、銀行代理業
●本社=東京都文京区後楽1-5-3
●代表者=黒木勉代表取締役社長
●設立=2009年12月
●上場前資本金=1億円
●発行済み株式数=1,150万株(上場時)
●筆頭株主=合同会社FPコンサルティング(上場前46.73%)
●公募株式数=150万株
●売出株式数=150万株(このほかオーバーアロットメントで45万株)
●仮条件=9月2日に決定
●ブックビル期間=9月6日から12日まで
●引受証券=大和(主幹事)、SBI、SMBC日興、岡三、楽天、岩井コスモ

業績推移(単体)

売上高 経常利益 1株利益 配当
2020.11 17,301 718 42.46
2021.11 20,919 1,814 122.47
2022.11(予) 24,048 3,348 195.19
単位100万円、1株利益は円

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