HCSホールディングス(4200)が6月24日、JASDAQに新規上場する。

連結子会社6社と関連会社1社で構成され、情報サービス、ERP(基幹システム)、デジタルマーケティング事業を主たる業務としている。前身は1970年創業の日比谷コンピュータシステムで、株式移転により2016年設立された。

主力の情報サービス事業は、システムインテグレーションサービスとマスターファイルソリューションサービスがある。前者は製造、運輸、公共などの幅広い分野で、大手エンドユーザー系情報子会社やシステムイングレーターの開発案件に主に2次請けとして参加。業務ソフトウェアの基本設計から保守・運用まで一気通貫でする。後者は国土行政区画コードマスター及び関連製品、サービスを手掛ける。日本国内の各地区にコードを割り当てたデータ集で、地名や番地を最新化したものを毎月提供している。

ERP事業は、SAPジャパンよりサービスパートナー認定を取得しており、独SAP社のERPソフトの導入、保守案件を、主に2次請けとして参加している。また、保守、運用はリモートによる支援サービスを実施している。デジタルマーケティング事業はグーグルなどのビッグデータを活用し、インターネット広告のプラン策定や運用をする。

電力、航空、鉄鋼など大手設備産業系の情報子会社と協力関係を維持して、安定した収益基盤となっている。住所マスターも継続的な契約が続いている。また、SAPジャパン、グーグルなど海外有力ベンダーと提携して、最先端技術を取り入れたサービスを提供している。

今後、既存ビジネスで収益を確保していくとともに、DX関連ビジネスも引き続き推進。顧客の事業部門とのダイレクトビジネスを拡大する。

2022年3月期の業績は売上高50億5,400万円(前期比6.2%増)、営業利益3億6,800万円(同0.9%増)を見込んでいる。(HS)

●事業内容=情報サービス事業、ERP事業、デジタルマーケティング事業を営むグループ会社の経営管理およびそれに付帯する業務
●本社=東京都江東区東陽2ー4ー38
●代表者=加藤俊彦表取締役社長
●設立=2016年7月
●上場前資本金=9,000万円
●発行済み株式数=252万株(上場時)
●筆頭株主=宮本公(上場前19.19%)
●公募株式数=36万株
●売出株式数=27万 株(ほかにオーバーアロットメントによる売出が9万4,500株)
●仮条件=6月7日に決定
●ブックビル期間=6月9日から15日まで
●引受証券=SBI(主幹事)、みずほ、丸三、水戸、岩井コスモ、エイチ・エス、東海東京、東洋、むさし、藍澤、極東