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コラム2021年6月14日

相場の福の神 真の成長企業はコレだ! (第50回) レッグス(4286)

超人気IPとのコラボ、続々!! 「コト消費」創造、相乗効果で高成長へ

まいど!「相場の福の神」こと藤本誠之です。年間300社を超える上場企業のトップにインタビューを行っていますが、本連載では、その中から厳選した「真の成長企業」をご紹介していきます。

レッグス(4286)は、東京都港区南青山に本社を置くマーケティング支援企業です。IP(知的財産)やキャラクターを活用した販促プロモーションに強みを持ち、アーティスト、映画、 アニメやゲームなどのIPコンテンツを活用したコラボレーションカフェも運営しています。同業のCDG(2487)とは資本業務提携、同社が筆頭株主となっています。

オリジナルグッズも

IPコンテンツを保有する企業と長年の信頼関係があり、「鬼滅の刃」「名探偵コナン」「ディズニー」などの人気キャラクターのIP使用権を獲得。例えば、飲料などのナショナルスポンサーの製品を買うとキャラクターグッズがもらえるといった販促キャンペーンを得意としています。キャラクターグッズを景品にすればツイッターやインスタグラムなどのSNS(交流サイト)で情報が一気に拡散されるため、高い販促効果が期待できます。

そして同社は特にコンビニに強みを持っており、大手コンビニの1社においては過半の販促キャンペーンを一括受注しています。

さらに、コンビニなどでの販促キャンペーン実施時には、クライアントが用意した景品とは別に、キャンペーンで展開しているキャラクターの限定オリジナルグッズを作成、レッグスが在庫リスクを背負って販売しています。在庫リスクは大きいものの、過去の販売データから売れる店舗だけに絞って展開するなど柔軟な製造体制で対応しています。

「体験」を掛け合わせ

IPコンテンツを活用したコラボカフェを全国で展開、こちらも高い収益を上げています。ネットでの事前予約制として繁閑の差を無くし、50席を1日7回転させて350人、1カ月で約1万人の集客を可能にしています。これを全国10カ所でやれば10万人の動員が可能となり、さらに、限定グッズの販売も行うなどして高い収益力を誇っています。

同社は中期経営方針で「エクスペリエンス(体験価値)」と「エンターテインメント(エンタメ)」を掛け合わせた「エクス・テインメント(エンタメ顧客体験価値)」ビジネスを加速するとしています。これは、「いつでもどこでも手に入る商品」でなく、「限定店舗」「限定期間」でキャラクターグッズを販売することで「体験」、モノ消費ではなく「コト消費」に転換して販売を促進するというものです。

(福の神ポイント) 受託ビジネスで一流のクライアントを顧客に持ち、安定的な収益基盤を築き上げたレッグス。これに、自社でリスクを取ったコラボカフェや「エクス・テインメント」ビジネスを掛け合わせることで、さらに大きな成長が期待できます。

消費者の注目がモノ消費からコト消費に移る中、「インスタ映え」関連の筆頭銘柄として今後も大きな成長が期待できそう。そして6月末には株主優待の権利確定日もあるので絶好の狙い目です。

藤本誠之(ふじもとのぶゆき)=ラジオNIKKEIなど各種メディアでおなじみの証券アナリスト。財産ネット企業調査部長。阪神タイガースファン。オールアバウト株式ガイド。

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