TOP  NSJアップデート  コラム  竹中三佳の株Catch one’s eye Part.307 「@cosme TOKYO」社長インタビュー(後編)
コラム2020年1月24日

竹中三佳の株Catch one’s eye Part.307 「@cosme TOKYO」社長インタビュー(後編)

アイスタイル 代表取締役社長 吉松徹郎氏

日本発「ネット×リアル」の新たな小売店

――売り上げに関してどう考えていますか
私たちは@cosme TOKYOをコスメとの出会いの入口にしたいと考えています。極端に言うとここで新しいブランド、新しいコスメに触れてもらって、他店で購入してもらっても構わないと思っています。ブランドとユーザーが出会い、つながりを濃くする、そういう点を重要視しています。@cosme TOKYOでより多くのユーザーが遊んだりコスメに興味を持ったりすることで、最終的に収益にひも付くと考えています。通常店頭仕入率を下げて店頭回転率を高めようとしますが、@cosme TOKYOではネット業界と同じくフリークエンシーとコンバージョンという指標で考え、より多くの人に見てもらい、その中の3割くらいのコンバージョンで大きな売り上げにつながると試算しています。

――出店ブランドについて
百貨店が集う土地では、しばしば隣の競合百貨店に入店しているので出店できない、などの問題が生じるのですが、それが最小限に抑えられ、長年の夢であった全ブランドがそろえられるお店を実現させられる土地が百貨店のない原宿のこの場所でした。今回ユーザーに評価されている600以上のブランドに入っていただきました。

――国内の小売りについてどう考えていますか?
日本向け商品小売りはまだまだいけると思っています。国外では「SEPHORA」や「LIBERTY LONDON」などのコスメセレクトショップが人気を博していますが、それらに負けない日本のコスメセレクトショップを作り勝負したかった。日本発信の新しい小売りの形が実現出来たら、必ず数字はついてくると考えています。売り場面積は400坪で、年間40億円の売り上げ予測を発表していますが、それ以上の売り上げを期待しています。それが実現すれば、外資など今まで出店場所が百貨店に限られていたブランドに、新たな出店先の選択肢を提示できます。eコマース(電子商取引)と店頭を結ぶ場所として十分勝負が出来る規模感だと思っているので、実現すべく精進します。

――2020年の目標
次世代のネットとリアルの融合の提案。昨年は投資の時期、種まきの時期となりました。今年は種から育ったものは収穫に入り、発芽したものは大きな実がなるように育て、発芽しないものは間引いていくという選別をしっかりとしていきます。

竹中三佳さんのプロフィール

タレント、リポーター、モデル。ホリプロアナウンス室所属。明るく誠実でファッショナブルなキャラクターでTVやラジオ、CMなどで活躍。

関連記事