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その他2026年10月23日

今週のAIチャート分析 — 日経平均の下げに、多くの銘柄はついていかなかった — 逆に上げた銘柄を点検

AIが東証に上場する全銘柄の値動きを毎週監視し、目立った動きを取り上げるコラム。今週は 3,633銘柄を分析した。売買の判断は示さない。

データ基準日:2026年10月22日(この日の終値までの情報のみを使用)
※20営業日前比(=20営業日前の終値との比較)、過去20営業日平均比(=過去20営業日の平均との比較)

今週のポイント

・日経平均は下げたが、多くの銘柄はそこまで動いていない。
・2017年以降の2,378営業日のうち、日経平均と多くの銘柄の動きがこれほど離れた日は 3日しかない。
・日経平均と逆の向きに上げた銘柄から4銘柄と、比較のためにキオクシアホールディングスを取り上げる。

【1. 今週の市場で起きたこと】

日経平均は5営業日で -7.14% と下げたが、東証の銘柄の騰落率を並べた真ん中の値(中央値)は 0.00% だった。指数の数字だけを見ると市場全体が下げたように見えるが、多くの銘柄はそこまで動いていない。

日経平均は、株価の高い一部の銘柄の値動きを大きく反映する算出方法をとっている。そのため、指数と多くの銘柄の動きが離れることがある。今週の差がどの銘柄によるものかは、本稿では分解していない。

2017年以降の 2,378営業日 のうち、日経平均と多くの銘柄の動きがこれほど離れた日は3日しかない。珍しい動きであることは、この先の値動きを示すものではない。過去との比較は、現在上場している銘柄だけで行っている。

20営業日で見ると、日経平均は ▼1.92%。同じ期間に値上がりした銘柄は全体の 28.9%、日経平均を上回った銘柄は43.5% だった。

市場で売買が特に多い5銘柄の、5営業日の騰落率は次のとおり。

・キオクシアホールディングス(285A・P): ▼2.2%
・アドバンテスト(6857・P): ▼5.7%
・ソフトバンクグループ(9984・P): ▼11.3%
・太陽誘電(6976・P): ▼11.8%
・レーザーテック(6920・P): ▼5.0%

【2. 取り上げた銘柄】

売買が多い上位 300銘柄 のうち、5営業日で日経平均と逆に上げた銘柄は 153銘柄 あった。その中から上げ幅の大きい順に取り上げ、比較のために、日経平均と同じ向きに動いた銘柄で売買代金が最も大きい銘柄を添える。

サイバートラスト(4498・G)

サイバートラスト

<情報・通信業>
5営業日で△68.20% と、日経平均とは逆に上げた。
20営業日の騰落率は△117.9%。長期の流れ(200日移動平均)は長期上昇で、株価は200日移動平均より101.0% 高い。一年来の高値を更新している。

この期間の開示(値動きとの因果は確かめていない)

・2026-10-19 データ主権確保を実現する、PQC対応が可能な鍵管理サービスの提供開始を公表した(出典:サイバートラスト、データ主権確保を実現するPQC対応可能な鍵管理サービスを提供開始)
・2026-10-22 SSL/TLS サーバー証明書発行サービスの一時停止に関するお知らせ(続報)を公表した(出典:SSL/TLS サーバー証明書発行サービスの一時停止に関するお知らせ)

評価: 強気 終値 2,560円

・この見方が無効になる条件: 終値が 1,415円(EMA50)を2営業日連続で下回った場合、この見方は無効。

ベイカレント(6532・P)

ベイカレント

<サービス業>
5営業日で △31.57% と、日経平均とは逆に上げた。RSI・ストキャスティクス・ボリンジャーバンドがそろって「買われ過ぎ」のサインを出している。
20営業日の騰落率は△44.2%。長期の流れ(200日移動平均)は長期上昇で、株価は200日移動平均より65.2%高い。一年来の高値まで2.5%。

この期間の開示(値動きとの因果は確かめていない)

・2026-10-15 中間期の決算短信(IFRS)を公表した(出典:2027年2月期 第2四半期(中間期)決算短信〔IFRS〕(連結))
・2026-10-15 株主還元の基本方針の一部変更(キャピタルアロケーション方針の変更)に関するお知らせを公表した(出典:株主還元の基本方針の一部変更(キャピタルアロケーション方針の変更)に関するお知らせ)
・2026-10-15 成長のロードマップと新しい中期の業績計画を公表した(出典:持続的な企業価値向上に向けて(2035年に向けた成長ロードマップおよび2030年に向けた業績計画(新中計)))

評価: 強気(短期は過熱) 終値 11,440円

・短期の行き過ぎは、終値が 11,311.1円(ボリンジャー上限(+2σ)) を下回れば解消する。
・この見方が無効になる条件: 終値が 8,253.1円(EMA50)を2営業日連続で下回った場合、この見方は無効。

SHIFT(3697・P)

SHIFT

<情報・通信業>
5営業日で△26.32% と、日経平均とは逆に上げた。RSI・ストキャスティクス・ボリンジャーバンドがそろって「買われ過ぎ」のサインを出している。

20営業日の騰落率は△30.2%。長期の流れ(200日移動平均)は長期上昇で、株価は200日移動平均より32.0%高い。一年来の高値まで 13.1%。

この期間の開示(値動きとの因果は確かめていない)

・2026-10-15 通期の決算説明会資料を公表した
・2026-10-15 連結子会社の持分の譲渡(孫会社の異動)に関するお知らせを公表した
・2026-10-19 DICO株式会社の吸収合併に関する法定事前開示書類を公表した

評価: 強気(短期は過熱) 終値 1,147円

・短期の行き過ぎは、終値が 1,126.4円(ボリンジャー上限(+2σ)) を下回れば解消する。
・この見方が無効になる条件: 終値が 907.7円(EMA50)を2営業日連続で下回った場合、この見方は無効。

サイバーセキュリティクラウド(4493・G)

サイバーセキュリティクラウド

<情報・通信業>
5営業日で△22.89% と、日経平均とは逆に上げた。

20営業日の騰落率は△96.7%。長期の流れ(200日移動平均)は長期上昇で、株価は200日移動平均より94.2%高い。一年来の高値まで 12.2%。

この期間の開示(値動きとの因果は確かめていない):

・2026-10-16 第三者割当による新株予約権の大量行使、行使完了及び月間行使状況に関するお知らせを公表した(出典:第三者割当による第8回新株予約権(行使価額修正条項付)の大量行使、行使完了及び月間行使状況に関するお知らせ PDF )
・2026-10-19 TWOSTONE&SonsグループのTWOSTONE Syncとの業務提携の開始を公表した(出典:サイバーセキュリティクラウド、TWOSTONE&SonsグループのTWOSTONE Syncと業務提携を開始)

評価: 強気 終値 3,865円

・この見方が無効になる条件: 終値が 2,467.1円(EMA50)を2営業日連続で下回った場合、この見方は無効。

キオクシアHD(285A・P)

キオクシアHD

<電気機器>
日経平均と同じ向きに動いた銘柄のうち、売買代金が最も大きい。5営業日の騰落率は ▼2.21%。

20営業日の騰落率は▼30.8%。長期の流れ(200日移動平均)は移行期で、株価は200日移動平均より15.6%低い。一年来の高値まで 66.5%。

基準日までの直近の期間に、開示は確認できなかった。

評価: 中立 終値 12,595円

・この見方が無効になる条件: 終値が 14,914.1円(EMA200)を上回った場合、この見方は無効。

【3. ボリンジャーバンドの確認】

「ボリンジャーバンドの上限付近(%B 0.9 前後)に達すると反転しやすい」とよく言われる。取り上げた銘柄の過去の値動きで確かめた。

・サイバートラスト: バンドに達した 53回 のうち、5営業日後に下げていたのは 37.7%。ふだんの日(どの日でも)に5営業日後に下げていた割合は 53.2%
・ベイカレント: バンドに達した 133回 のうち、5営業日後に下げていたのは 46.6%。ふだんの日(どの日でも)に5営業日後に下げていた割合は 46.5%
・SHIFT: バンドに達した 149回 のうち、5営業日後に下げていたのは 51.7%。ふだんの日(どの日でも)に5営業日後に下げていた割合は 47.8%

確かめた 3銘柄 のうち、ふだんより 5ポイント 以上反転しやすかったのは 0銘柄、反転しにくかったのは 1銘柄 で、ほかはふだんとほとんど変わらなかった。バンドに達したことだけを理由に反転を見込むのは、この結果とは合わない。
集計期間は 2021年以降。過去の集計であり、今回も同じ動きになることを示すものではない。

【4. まとめ:来週に向けて見ておきたいこと】

・指数と自分の銘柄は分けて見る。日経平均の数字だけでは、多くの銘柄の動きは分からない週だった。関心のある銘柄の動きは、日経平均との差で確かめられる。
・短期の行き過ぎが収まったかは、買われ過ぎの銘柄なら現在値の 1.1%〜1.8% 下にある水準を、終値が越えるかどうかで見られる。
・見方そのものが変わる水準は、現在値から 18.4%〜44.7% 離れている(銘柄ごとの「この見方が無効になる条件」)。短期の行き過ぎが収まることと、流れが変わることは別である。

本稿は売買の判断を示さない。上の水準は、ご自身で判断するための材料として使っていただきたい。

【5. 用語の説明】

・行き過ぎのサイン — RSI・ストキャスティクス・ボリンジャーバンドの指標が、そろって「買われ過ぎ」または「売られ過ぎ」を示した状態。たとえば RSI は 70 超を買われ過ぎ、30 未満を売られ過ぎの目安とする。これらはどれも同じ「行き過ぎ」を別の計算で測っており、互いによく連動する(当研究室の測定では RSI と直近1ヶ月の騰落率の順位相関は▼0.89)。サインは上がる・下がるの予測ではない。
・移動平均 — 過去の終値の平均。200日移動平均の上にあり平均自体が上向きなら長期の流れは上昇、下にあり下向きなら下降と判定している。
・中央値 — 銘柄の騰落率を小さい順に並べたときの真ん中の値。一部の銘柄の大きな動きに引きずられにくい。
・売買代金 — 株価×出来高。売り買いされた金額で、多いほど取引が活発なことを示す。

【6. ご注意】

・数値はすべて日足の終値から算出しており、日中の値動きは考慮していない。上場廃止となった銘柄は含まれていない。
・当研究室の検証では、テクニカル指標による銘柄の順位付けはベンチマークを 7.4% 下回った。指標のサインは収益を予測するものではない。
・逆張りの傾向は測定できているが、その優位は売買コストで消える水準であり、短期売買の根拠にはならない。

今週、行き過ぎのサインが出たほかの銘柄(売買代金が1日平均 1億円 以上)

・買われ過ぎ(23銘柄)
JBCCホールディングス(9889・P)、ベイカレント、丸千代山岡家(3399・S)、タカラトミー(7867・P)、オービック(4684・P)など

・売られ過ぎ(20銘柄)
ディップ(2379・P)、TENTIAL(325A・G)、燦ホールディングス(9628・P)、ダブル・スコープ(6619・P)、プロクレアホールディングス(7384・P)など

本稿は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。

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