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トップ記事2026年6月10日

日米で話題相次ぐ「指数関連売買」 スペースX早期採用から、MSCI、日経平均まで

日米市場で「株価指数」に絡んだ話題が相次いで浮上している。指数そのものについてではない。指数採用に伴う売買需要の発生などの話だ。

まずは米国。今週末12日新規上場となるスペースXを対象とした「指数早期採用(ファストエントリー、アーリーインクルージョンなど)」について、指数ベンダー各社の対応が分かれている。

通常なら1年程度を経過して主要指数採用となるところだが、何せ日本円で時価総額300兆円規模とも目される超大型上場だけに、“特例”を求める声も多く、NASDAQは上場後15営業日での採用が可能となる新ルールの導入を決めた(適用されれば15営業日後の7月3日にNASDAQ100採用?)。FTSEラッセルもこれに続く動きにあるが、一方で、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスは4日、現行ルールを維持し早期採用を見送ると発表した。巨大な銘柄だけに、早期に組み入れた方が市場の実勢を反映しやすい半面、上場から間もなく、まだ価格のこなれていない段階で採用すれば、指数連動で運用するパッシブ資金の買い注文が株価に影響を与え、結果的にパッシブファンドが高値づかみすることにもなりかねない、との発想のようだ。

ちなみに、指数採用に先回りした“コバンザメ投資”などは決して「東京市場に特有の現象」というわけではない。8日の米国市場ではマーベル・テクノロジー(ティッカー:MRVL)が一時15.7%高(引けでも9.6%高)となった。2日にエヌビディアのジェンスン・フアンCEO(最高経営責任者)が「時価総額1兆ドルの可能性」を指摘して話題を呼んだ銘柄だが、8日の急伸は22日からのS&P500採用発表を受けたものだ。同時採用のフレックス(FLEX)も一時4.4%高で、逆に除外されるザ・キャンベルズ・カンパニー(CPB)とプール・コーポレーション(POOL)は軟調な推移となった。

S&P500に連動する投信といえば、日本でもNISA口座の人気商品となっているだけに、同指数連動資金は世界中で膨大な金額となっているとみられ、指数の採用・除外は相応のマーケットインパクトをもたらすことになる。

そして東京市場。

MSCI指数のリバランスが行われた5月29日にプライム市場の売買代金が過去最高の16兆3,127億円を記録して話題を呼んだ。このうち、引け際5分間のクロージングオークションだけで7兆3,737億円(1日の45.2%)を集めたことを踏まえれば、指数絡みの売買がいかに大きかったかがうかがわれよう。ちなみに、まだクロージングオークション未導入だった2年前の2024年5月31日も、売買代金は前年5月31日の最高記録を更新する7兆7,612億円となり、最後の1分間でこのうち50.09%をこなした経緯がある。

また、今年で言えば、当該週の外国人現物売買が9週ぶり売り越しとなったのも、MSCI絡みの売買が影響したようだ。

5月入れ替えは3増/14減の11銘柄純減で、日本株採用は「168銘柄」に減ってしまった。思えば、6年前の20年5月入れ替えは9増/9減。増減なしで「321銘柄」だった。あと8銘柄経ると半減以下、ということになるが…。

大和証券クオンツチームは2日付レポートで、次回8月入れ替え予想(基準日前の暫定予想)を行った。それによれば、またまた日本株は3増/10減の7銘柄純減となっている。新規採用候補がローム、太陽誘電、日本特殊陶業で、除外候補は西武、JFE、資生堂、東宝、大東建託、ビルファンド、エーザイ、阪急阪神、JR西日本、大塚商会だ。“純減地獄”を脱するためには、基準日となる7月中下旬に向けての時価総額増加(≒株高)が必要になりそうだ。

一方、MSCIと並び称される「海外グローバル投資家御用達指数」がFTSE。こちらは来週末19日引けでの入れ替えを控える。今回はTOB(株式公開買い付け)で上場廃止となった豊田自動織機の代替によるSBI新生銀行(8303・P)採用のみだが、浮動株比率や対象株数の増減によるリバランスも実施される。REIT以外では、八十二長野銀行やクボタ、日本新薬あたりにも一定の買い物流入が想定され(SGHD、ブルーゾーンHD、KADOKAWA、ニコンなどには売り物も)、日本株全体には差し引きで1,300億円程度の資金流入要因と試算されている。

MSCI、FTSEときたら、日経平均にも触れておかねばなるまい。定期見直しは9月とまだ少し先だが、5月18日に銘柄入れ替えの新ルールが公表され、来週15日まで意見募集が行われている。前回の例を踏まえれば、1カ月後の来月中旬ごろに正式発表となりそう。新ルールについては5月20日付本紙で取り上げているので詳述は避けるが、新たに導入する同一セクター内入れ替えでは「JX金属採用/トクヤマ除外」が有力視されている様子。ほかには、採用候補にFOOD&LIFE、オービック、KOKUSAIなど。除外候補にカナデビア、ARCHION、コニカミノルタなどの名が挙がっており、3増/3減を上限に9月上旬発表、30日引け実施となる。(K)

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