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銘柄・相場情報2022年9月1日

企業研究 アルインコ(5933・プライム)

アルインコ(5933・P)は先ごろ第1四半期決算の発表を受けて株価急伸。4カ月ぶりに900円台を回復して上昇トレンド転換となるかが注目されている。

【事業内容】足場から電子部品まで「ニッチトップ」メーカー
「ニッチマーケットでトップ企業に」を経営方針に掲げている。小さな市場であってもトップ企業になることで外部要因からの影響を抑えることと、価格競争力を持つことが目的だ。

事業セグメントは大きく分けて4つ。主力は①建設用の足場の製造部門である「建設機材関連事業」と、②製造した足場を貸し出す「レンタル関連事業」の2事業で、売上高の約65%を占める。足場の大口の販売先はレンタル会社であり、彼らの「在庫を補完する」までがアルインコのコア事業。

加えて、かつて「アルインコ・ショッピング」というテレビ通販番組を展開、そこでも販売されていたアルミ製のはしご、脚立、フィットネス製品などを扱う③「住宅機器関連事業」、無線機を製造販売する④「電子機器関連事業」と、同社の領域は“幅広い”。ちなみに無線は、アマチュア無線がブームになっていた1970年代に着手。現在は消防無線や防災無線の製造にとどまらずEMS(精密機器の製造受託)なども手掛ける。

【市場環境】コア事業「足場」の需要は“底堅い”
足場は高さ2メートル以上の建物を建てる際には設置が条例で義務付けられている建設業界の必需品だ。耐用年数は20年超と長いものの、運送コストや人件費の上昇などを受けて「組み立てが簡易」など機能や重量が改良された新型への置き換えがどんどん進んでいる。

足場メーカーは複数社存在するが、いったん納入されれば拡張性などの観点から他メーカーへの乗り換えはほとんど発生しない。購入検討時には機能はもちろんだが供給能力など「メーカーへの信頼度」が重視されており、そのため同社は先行して国内主力工場の拡充、中国・蘇州、タイ・バンコクでの新工場の立ち上げを済ませている。

【中計進捗】売上高ほぼ計画通り、利益も改善に手応え
売上高についてはほぼ計画通り。最終年度610億円の目標に対して、2年目となる今期計画が580億円と、前期実績552億円から順調に進捗している。ただし利益面については素材価格の高騰、為替の円安等々によって計画を大きく下回っており、前期は経常利益で約30億円を計画するも11億円に終わった。(※)ニッチトップの強みで会社側は「価格改定は今期中に実行可能」とみており、最終年度42億7,000万円を据え置いている。

※7月20日に発表された第1四半期決算では経常利益が前年同期比52%増の10億2,500万円と、通期計画16億6,000万円の61%に達したことが確認されている。

【成長戦略】M&Aで業容拡大、引き続き強化
2024年3月期までの3年間でM&Aへの投資は45億円を予定。物流施設向けラックを製造する会社を買収して、念願だった物流領域に参入、あるいはプリント配線板の会社を買収して電子機器関連事業と組み合わせるなど、今期までで約26億円を投下した。残り19億円についても引き続き情報を集めている。

本稿は22年6月21日に実施したアルインコ小林宣夫代表取締役社長へのインタビューの内容を抜粋したものです。「完全版」は動画またはテキストでご確認いただけます。日本証券新聞Digitalをご覧ください。
>>>https://www.nsjournal.jp/nsj_library/alinco-5933/

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